2008 Fiscal Year Annual Research Report
骨材の粒度分布を合理的に考慮できるコンクリートの調合設計法の確立
Project/Area Number |
20560539
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Research Institution | Meijo University |
Principal Investigator |
寺西 浩司 Meijo University, 理工学部, 教授 (30340293)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
谷川 恭雄 名城大学, 理工学部, 教授 (70023182)
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Keywords | フレッシュコンクリート / 調合 / レオロジー / ワーカビリティー / 流動性 / 分離 / 実積率 / シミュレーション |
Research Abstract |
1.骨材の粒度分布とフレッシュコンクリートの性質の関係の検討 細・粗骨材の粒度分布、細骨材率、骨材量、ならびに水結合材比を変化させてコンクリートを練り混ぜ、回転翼型粘度計試験、スランプ試験、円筒貫入試験(分離抵抗性試験)などを行った。そして、その結果から次のことを明らかにした。すなわち、(1)細骨材の粒度分布の変動は、JISの標準粒度分布の範囲内であっても、コンクリートの降伏値および分離抵抗性に大きな影響を及ぼす。また、これらの影響は、セメントペーストの性質が同一であれば、余剰ペースト膜厚理論に基づく骨材分散距離によって評価できる。(2)コンクリートの塑性粘度に対しては、細骨材の粒度分布などよりも、セメントペーストの性質のほうが大きな影響を及ぼす。 2.骨材の粒度分布から実積率を推定する方法の確立 試験を行わずに骨材(細粗混合骨材)の粒度分布から実積率を推定する方法を次の2つのアプローチにより検討した。 2.1重回帰に基づく実積率推定式の構築 研究代表者らによる試験データと、過去に文献等に報告されている試験データを用い、実積率を目的変数、粒度分布を説明変数とした重回帰分析を行った。そして、細粗混合骨材の実積率を、単一粒度の効果と2つの粒度の組合せの効果により表すような推定式を得た。また、この推定式により細粗混合骨材の実積率を比較的高い精度で推定可能であることを確認した。 2.2骨材充填シミュレータの開発 骨材の実積率試験をコンピューター上で再現し、実積率を計算するようなシミュレータを開発した(ただし、骨材は現段階では球形のみとした)。そして、このシミュレータにより球形骨材の実積率を精度よく計算できることを確認した。
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Research Products
(1 results)