2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20560552
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
二宮 秀與 鹿児島大学, 理工学研究科(工学系), 教授 (90189340)
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Keywords | 日射熱取得 / 開口部 / 日除け / 日射遮蔽性能 / ガラス / フィールド実験 |
Research Abstract |
本研究の目的は屋外環境において窓の熱性能(断熱・遮熱)を測定し計算値と比較することである。またカーテンやフラクタル日除けなど附属物の遮熱性能を定量的に評価することも目的の1つである。屋外に試験箱(1面に窓を取り付ける)を2つ作成し室温をコントロールした状態で2つの試験箱の侵入熱量を計測することでガラスや附属物の日射遮蔽性能を定量化する。具体的には試験箱の中に集熱板を設置し、恒温器から定温水を循環させて室温の制御と窓から侵入(損失)する熱量を計測する。本年度は温度センサーを測温抵抗体に変更し、熱流の計測精度の向上を図った。また本試験方法の有効性を確認するために、立体的な構造をもつフラクタル日除けの日射熱侵入率の定量化を試みた。従来の人工光源による測定試験では、入射角が固定されるので、面的に不均質な構造を持つ附属物は日射遮蔽性能の評価が難しい。本研究で提案する方法は屋外での実測であり、時々刻々と太陽位置が変化するので、全天日射(直達日射+拡散日射)に対する平均的な日射遮蔽性能を評価できる。フラクタル日よけの試験結果は、日射侵入率が1日を通してほぼ安定しており、立体的な構造を持つものであっても日射侵入率を定量的に評価できることが確かめられた。この試験方法を用いれば、カーテンや簾、よしず、緑のカーテン等の日射遮蔽性能の定量化が可能である。また試験箱の窓面の向きを任意に設定することで、実環境での日射熱透過のデータを収集し、ガラスやフレームの斜入射特性を考慮した計算方法の検証に適用できる。
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Research Products
(1 results)