2010 Fiscal Year Annual Research Report
ヒートアイランドの解明に向けたGPS温度計の開発とその応用
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20560559
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Research Institution | National Institute of Technology, Kumamoto College |
Principal Investigator |
齊藤 郁雄 熊本高等専門学校, 建築社会デザイン工学科, 教授 (20141963)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大河内 康正 熊本高等専門学校, 建築社会デザイン工学科, 教授 (80124147)
入江 博樹 長岡技術科学大学, 環境建設系, 准教授 (70249887)
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Keywords | ヒートアイランド / 気温分布 / 熱環境 / GPS |
Research Abstract |
(1)GPS温度計の測定精度の検討と改善 昨年度に作成したGPS温度計の水平・垂直方向の位置測定精度、温度測定精度、反応速度、電池寿命等について検討し、ソフト・ハード的な改良を行った。 (2)気温の水平分布の実測 (1)自動車による都市スケールでの移動観測 八代市を対象として、自動車による気温の移動観測を冬期、朝夕1週間程度連続して実施し、交通量や気象条件の変化に伴う、都市内外の気温分布について明らかにした。 (2)自転車・自転車・徒歩による街区スケールでの移動観測 八代市中心部にある八代城跡を対象として、自動車・自転車・徒歩による詳細な気温分布観測を実施し、緑地及び堀の水面がもたらす冷却効果について検討した。 (3)係留気球による垂直気温分布観測方法の検討 航空航路近傍における夜間の温度計測を可能にするため、気象観測用自律飛行体として、独自の構造を持つ飛行体を考案し、原理確認の試験機を製作し特許出願を行った。 (3)ヒートアイランドの数値シミュレーション 地球規模の温暖化と都市の高温化は分離できないが、人間活動の影響の指標として人口と都市の高温化および温暖化率との関係を推定し、両者の分離を試みた。また、八代市中心部付近の夏季の地表付近の気温の日変化を、数値モデルを用いて調べた。その結果、中心部の八代城周辺の水辺がヒートアイランドの低減効果が期待できることが分かった。
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