2008 Fiscal Year Annual Research Report
インタビュー実習型まちづくり学習プログラムの体系化と運用プロセスに関する実証研究
Project/Area Number |
20560581
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Research Institution | Mejiro University |
Principal Investigator |
大西 律子 Mejiro University, 社会学部, 教授 (50337630)
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Keywords | まちづくり学習 / まちづくり / 市民参画 / 質的研究 / インタビュー / 人材養成 / アクション・リサーチ / 社会教育 |
Research Abstract |
本研究は、まちづくりに関する知識・経験を一定程度有する主体(担い手)が、活動上の各種役割をより確かに、かつ効果的に遂行することが可能となるためのトレーニング手法として、「インタビュー実習形態」(学習者が、まちづくり活動の実践者に対して直接対面し、インタビューを行うことで、まちづくりに関する意識・能力をより向上させ、自らが直面している活動上の問題・課題を解決するヒント・知見を得る、ことを目途とする学習形態)に着目し、その可能性を多角的に検討し、当該プログラムの体系化を図ることが目的である。 平成20年度は、上記の目的を達成すべく、4つの研究課題に取り組んだ。 1)従来、実施されてきた国内外の「インタビュー実習例」を、社会学、心理学、教育学、調査学等の諸領域から幅広く収集し、事例毎に、ねらい、実施手順、学習者及び対象者の特徴及び変容過程、運用上のポイント等を把握し、当形態の問題点・課題及び学習効果を最大化するための諸条件を抽出・整理した。 2)実際のまちづくりの現場において、一定の役割を担う主体(担い手)に共通して求められる「態度・能力」を、現場関係者に対するヒアリングや既存研究の分析等から抽出し、その細分化・体系化を図った。また、従来型プログラムが、それらの養成にどの程度有効だったのかを検討するとともに、従来型に内在するプログラム上の問題点や課題を整理した。 3)上記の1及び2の成果を総合的に検討し、「インタビュー実習型まちづくり学習プログラム」を試案として2タイプ開発し、それらの試験的運用に当たり、ガイドラインを策定した。 4)上記2タイプを、さいたま市岩槻区等において試験的に運用し、その全工程をアクション・リサーチの対象として観察し、分析に有用な質的データを入手した。 21年度は、上記データの整理・分析を通じて、当該プログラムの評価及び最終案の検討(修正案策定)を進める予定である。
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