2010 Fiscal Year Annual Research Report
身体周囲に必要なアキ寸法の計測と体系化に関する研究
Project/Area Number |
20560591
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
若井 正一 日本大学, 工学部, 教授 (90120592)
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Keywords | 人体寸法 / アキ寸法 / 人体測定 / 動作寸法 / 動作空間 / 動作解析 / 身体周囲 / 建築人間工学 |
Research Abstract |
本研究の目的は、これまで建築やインテリアの設計計画の分野において、多くの研究者や設計者からその必要性を指摘されながら、ほとんど計測されてこなかった目的行為を完遂するために身体周囲に必要な非接触の空間的領域である「アキ寸法」に着目して、多様な日常生活の場面を対象にして人間工学的な手法により計測実験を行い、その結果から得られた「アキ寸法」の計測値を動作空間などの策定に応用できるように体系化を図ることである。 平成22年度は、本研究の最終年度として、下記の内容について日常生活場面における行為者の身体周囲に必要な「アキ寸法」の計測値を総合的に体系化して、そのデジタルデータベースを構築することなどを試行した。 (1)前年度及び前々年度に得られた多様な生活場面における「アキ寸法」の計測データを全体的に見直して、必要な補足実験を行い、当該計測値の信頼性等について最終確認をした。それらの「アキ寸法」の計測値は、多様な動作空問の事例とともに総合的に体系化して、研究成果報告書としてまとめた。なお、当該報告書をまとめる上で、日本建築学会図書館や東京大学総合図書館などにおいて関連する文献調査を実施して、建築人間工学系の動作解析手法や日本人の人体計測値などの最新データに基づいた検証を行った。 (2)本研究で得られた「アキ寸法」の計測値とその事例等は、成果報告書の中で建築やインテリアなどの分野における「人間を中心としたデザイン・データ・マニュアル」として分かりやすく図解することを試行した。 (3)本研究で得られた「アキ寸法」の計測値は、最近の情報通信技術(ICT)を活用した実務設計の現場に提供するためにデジタルデータベース化して、建築やインテリアなどの設計計画の分野における具体的な応用と展開の可能性について検証した。
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Research Products
(5 results)