• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2010 Fiscal Year Annual Research Report

オープンスペースとしての都市内境内空間の形態的特徴と緑化・防災への貢献

Research Project

Project/Area Number 20560597
Research InstitutionRitsumeikan University

Principal Investigator

及川 清昭  立命館大学, 理工学部, 教授 (00168840)

Keywords境内 / 分布パターン / 形態係数 / 最近隣距離 / 接道率 / 防災空地
Research Abstract

本年度は,東京23区・大阪市・京都市・名古屋市における寺社境内の敷地・建物・緑地ポリゴンデータの再整備を図るとともに,神戸市における境内のデータを新たに作成した。これら5都市間で数密度・面積比・分布パターン・形態係数・接道率を指標として形態的特性を分析した結果,以下のような知見が得られた。
(2)「数密度および境内面積の総和を比較すると,いずれの都市においても神社より寺院の方が高い。
(2) 敷地ポリゴンの重心の位置をもとに,寺社境内の分布パターンを「最近隣指標」によって判定すると,5都市すべてにおいて,寺院がより凝集型分布に近く,神社のほうがよりランダム型分布に近い。
(3) 街路に対する開放性を把握するために,接道率(境内敷地の周長のうち街路に接している長さの割合)の平均を計量すると,すべての都市において寺院境内よりも神社境内のほうが高い。
(4) オープンスペースとしての利活用の可能性を把握するために,境内の敷地形状の複雑性を面積と周長の二乗比で表される「形態係数」によって計量すると,5都市間および寺院・神社間では,大きな差異はみられない。また,特に寺社境内を災害時の一時避難場所として利活用する場合を想定して,「有効空地」を半径rの円が掃過可能な領域と定義し,神戸市における寺社境内の敷地・建物ポリゴンデータを対象として計測した。掃過円の半径rを0.5mから14mに設定して計量すると,有効空地の面積は寺院境内よりも神社境内のほうが大きい。
以上の計量結果から,市街地内の神社は寺院よりも数・総面積ともに少ないが,ランダム分布に近いうえに接道率も高く,有効空地の面積も大きい。すなわち,定量的には神社境内のほうが都市生活者に公平かつ開放的で有効な空地を提供できるという意味で,都市内オープンスペースとしての利活用の可能性が高いことが明らかになった。

  • Research Products

    (3 results)

All 2010

All Journal Article (3 results) (of which Peer Reviewed: 1 results)

  • [Journal Article] 大都市における寺社境内の分布と形態特性に関する定量的考察-その1.5都市間における分布パターンと敷地形状の比較分析2010

    • Author(s)
      藤井健史, 松宮かおる, 及川清昭
    • Journal Title

      日本建築学会大会学術講演梗概集F1

      Pages: 1051-1052

  • [Journal Article] 大都市における寺社境内の分布と形態特性に関する定量的考察-その2.円掃過法による有効空地の計量2010

    • Author(s)
      松宮かおる, 藤井健史, 及川清昭
    • Journal Title

      日本建築学会大会学術講演梗概集F1

      Pages: 1053-1054

  • [Journal Article] 防災広場としてみたちびっこひろばの地理的条件による分類に関する研究2010

    • Author(s)
      水谷可南子, 武田史朗, 及川清昭
    • Journal Title

      歴史都市防災論文集

      Volume: Vol.4 Pages: 333-338

    • Peer Reviewed

URL: 

Published: 2012-07-19  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi