2008 Fiscal Year Annual Research Report
和歌山県橋本市中心市街地における町並みと大工集団の関わり
Project/Area Number |
20560606
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Research Institution | Nagaoka Institute of Design |
Principal Investigator |
平山 育男 Nagaoka Institute of Design, 造形学部・建築・環境デザイン学科, 教授 (50208857)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤川 昌樹 筑波大学, 大学院・システム情報工学研究科, 教授 (90228974)
西澤 哉子 長岡造形大学, 造形学部, 研究員 (90440453)
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Keywords | 幣串 / 町並み / 上棟式 |
Research Abstract |
和歌山県橋本市の中心市街地において、町並みと大工集団の関わりを調べるため、本年度は以下の調査研究を重点的に実施した。 1)地域内における歴史的建造物の建築調査 平成20(2008)年度は妙楽寺(東家本堂:18世紀中期)、紀ノ川印刷(東家社屋:19世紀前半)、滝脇家住宅(東家主屋:大正時代、土蔵:大正13・1924、離れ座敷:大正時代末)、粉谷家住宅(東家主屋:昭和25・1950年)、愛宕神社(東家本殿:18世紀中期、拝殿:昭和44・1969)、坂本-辻家住宅(橋本長屋:明治時代)、山本家住宅(橋本主屋:18世紀中期、増築:昭和30・1955、倉庫・仏間:大正15・1926)、村木家住宅(古佐田長屋:江戸時代末、大正時代増築)、平野家住宅(橋本主屋:幕末期、土蔵:大正時代)を実施し、併せて建築年代を示す幣串などの発見をみた。 2)和歌山県和歌山市の大工・滝本家において聞き取り調査及び幣串の調査 和歌山市の大工・滝本家には、先代からの幣串、50本余が保管されていることを知った。そのため、同家を訪れ、幣串の制作、幣串各部の意味などについて聞き取り調査を行うとともに、保管される50本余の幣串について写真撮影、寸法測定、記述内容の書き取りなどの作業を行い、資料化を実施した。 特に滝本家の調査より、幣串について制作の過程、制作の方法、幣串各部の意義、幣串を打ち付ける建物の部位などについて明らかにすることができた。今後、幣串持ち帰りが、当該地域特有の行為であるのか、行われた時期などの考察を進めてゆきたい。
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Research Products
(8 results)