Research Abstract |
Gladstone-Daleの経験式から2.2以上の超高屈折率が期待される.Ln_2O_3-TiO_2(Ln=La, Nd and Sm),La_2O_3-Nb_2O_5の2元系酸化物ガラスについて,実験内容と主な結果を示す. 1) 構造解析実験(TiO2系ガラス,Nb2O5系ガラス) ・ISIS(ラザフォード・アップルトン研究所中性子実験施設)にてSmTiO系ガラス,LaNbO系ガラスの中性子実験を実施した. ・高エネルギー加速研究機構において,Ln_2O_3-TiO_2(Ln=La, Nd and Sm),La_2O_3-Nb_2O_5ガラスのEXAFS実験を実施した.先立って,実験室EXAFS(新潟大学)を利用して予備実験を実施した. ・SPring-8において,Sm_2O_3-TiO_2及び,La_2O_3-Nb_2O_5ガラスの放射光X線回折実験を実施した. 主な結果)中性子回折実験及び放射光実験から,SmTiOガラスのTi-Oは6配位とLa系ガラスの5配位から増加している事が判明した.また,EXAFS実験からSm-Oの配位数と結合距離が判明したが,Ti-O相関についてはK端で測定したにもかかわらず,明瞭なデータが得られなかったため,中性子及びX線での構造解析結果から配位数を判断する.一方で,La-O相関は,EXAFSのk^3χ(k)振動に,シャープなピークが観察され,原因を検討中である.これらの結果から,中性子+X線では解析が困難であった,Sm-O相関について配位数と結合距離及び酸素分布が得られた.LaからSmにかけて配位数が増加し,結合距離は単調に減少することが判った.これらの定量的な結果を屈折率計算に反映し,どのような構造が最も屈折率が高くなるか検討中である. 2) 論文投稿 これまでの実験結果は,Journal of Applied Physicsへ投稿予定.
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