2010 Fiscal Year Annual Research Report
多孔質シリコンマトリックス高密度垂直磁気記録媒体の全無電解プロセスによる作製
Project/Area Number |
20560676
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Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
八重 真治 兵庫県立大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (00239716)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松田 均 兵庫県立大学, 大学院・工学研究科, 教授 (60118015)
福室 直樹 兵庫県立大学, 大学院・工学研究科, 助教 (10347528)
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Keywords | ポーラスシリコン / 金属ナノ粒子 / ナノホール / 無電解めっき / 密着性 / 薄膜 / ハードディスク / ウェットエッチング |
Research Abstract |
本研究の目的は、次の3ステップの無電解プロセスにより、高密度垂直磁気記録媒体を作製することである。1. 無電解置換析出により金属ナノ粒子をシリコン(Si)表面に高密度かつ均一に形成する。2. 金属微粒子援用フッ化水素酸(HF)エッチングによりSi表面に垂直なナノ孔を高密度に形成する。3. 無電解自己触媒めっきにより硬質磁性材料をナノ孔に充填する。一連の工程をすべて無電解ウェットプロセスで行うことが最大の特長である。昨年度までに、金属ナノロッドの形成に成功するとともに、その分布や長さの制御に課題があることを明らかにした。それらに関連して、第3段階の自己触媒めっきによる金属充填を比較的長時間行うと、Si表面に均一に金属薄膜が形成され、この膜の密着性が著しく高いことを見いだした。 Siは従来法では無電解めっき膜形成が困難な材料であることから、今年度は、新規な高信頼性めっき膜形成法としての検討を中心に研究を推進し、以下の成果を得た。(1)無電解Ni-B、Cu、Ni-P等の成膜に成功した。(2)高アルカリ性のCuめっき浴ではSiの溶解により得られるめっき膜の密着性が低下することを明らかにした。(3)酸性めっき浴でNi-B薄膜を形成した後にCuめっきを施すことで高密着な銅めっき膜の形成に成功した。これらは、高信頼性シリコン-金属コンタクトの低コスト形成技術として期待できることから、昨年度までに出願した特許の権利化申請を進めた。また、金属微粒子の数密度と大きさの制御やSiナノ孔の形状制御に関する検討を進めた。
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Research Products
(21 results)