2008 Fiscal Year Annual Research Report
残留オーステナイト測定小型センサー及びシステムの開発
Project/Area Number |
20560682
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Research Institution | Kurume National College of Technology |
Principal Investigator |
笹栗 信也 Kurume National College of Technology, 材料工学科, 教授 (50215737)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
後藤 雄治 大分大学, 工学部, 准教授 (00373184)
山本 郁 独立行政法人国立高等専門学校機構久留米工業高等専門学校, 材料工学科, 准教授 (00325515)
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Keywords | 残留オーステナイト / 三次元電磁界解析 / 初透磁率の不均一性 / 電磁気ノイズ / 鋳鉄 |
Research Abstract |
Ni及びMoをそれぞれ単独に2%添加した16%Cr鋳鉄及び26%Cr鋳鉄を溶製し,これらの試料に焼入れ焼戻し条件を種々変化させて,残留オーステナイト(γ_R)を0〜80%含有する試験片を作製した.γ_R量の測定はX線回折法によった. 一方,γ_Rを非破壊的に測定する小型電磁気センサーを試作し,上記の試料の内16%Cr鋳鉄を用いて,γ_Rの測定を実施した.その結果,鋳鉄はマクロ的な初透磁率の不均一性を有し、電磁気ノイズが多く発生することが判明した。そこで、γ_R含有量の異なる基準鋳鉄の作製を行い、部分的にばらつく磁化特性の測定を行った。さらに,これらの磁化特性の不均一性を考慮した三次元有限要素法の電磁界解析を開発し、本研究で提案を行う電磁気センサで鋳鉄を検査した場合の、電磁気ノイズを最小にする最適な磁化領域を数値解析により明らかにした。励磁周波数が1kHzの場合、印加磁束密度を0.08T以上にすれば、電磁気ノイズを最小限に抑え、さらにγ_R含有量を測定できる事を検証実験も含めて確かめた。また、これらの結果を踏まえ、製品化に向けた実用的な電磁気センサの設計を民間企業と共に本格的に進めている。 次年度は、多合金白鋳鉄への適用を踏まえ、より実用化に向けた取り組みを行う予定である。
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Research Products
(3 results)