2008 Fiscal Year Annual Research Report
セラミックス水系サスペンションの電気泳動堆積における無気泡固化成形技術の確立
Project/Area Number |
20560687
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Research Institution | National Institute for Materials Science |
Principal Investigator |
打越 哲郎 National Institute for Materials Science, ナノセラミックスセンター, 主席研究員 (90354216)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 達 独立行政法人物質・材料研究機構, ナノセラミックスセンター, 主幹研究員 (50267407)
目 義雄 独立行政法人物質・材料研究機構, ナノセラミックスセンター, センター長 (00354217)
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Keywords | 電気泳動堆積 / サスペンション / 水系 / 直流パルス / 気泡 / 固化成形 |
Research Abstract |
本研究は、セラミックス水系サスペンションの電気泳動堆積プロセスにおいて問題となる電極基板表面でのガス発生を防止し、高密度な粒子堆積膜や成形体を作製するための基礎研究であり、(1)電場のパルス印加による気泡の防止、(2)基板材料の選択による気泡の防止、(3)溶媒の調製による気泡の防止、の3つの視点から、気泡を含有せず高密度な粒子固化膜や固化成形体が得られる条件を探索し、セラミックスの電気泳動成形プロセスにおける水系サスペンションへの転化の普及に資することを目的としている。 本年度は、DCパルスEPDによる気泡発生/抑止に及ぼす因子の調査を行い、DCパルスの印加で気泡抑制の可能な理由およびDCパルスEPDによる粒子固化のメカニズムを考察した。特にDC印加時におけるカソードおよびアノード近傍における溶媒pHの変化、および堆積体のpHを実測したところ、通電時に電極近傍でpHが大きく変化する現象を観察した。また、電極基板上に堆積した固化成形層のpHが、等電点付近のpHに一致していることが確認された。このことから、電極基板に到達した帯電粒子は、等電点付近までpHの上昇した電極近傍のpHローカリゼーション領域に達すると急速に静電反発力を失って、ファンデルワールスカにより凝集・堆積することが示唆された。
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Research Products
(6 results)