2010 Fiscal Year Annual Research Report
特異な表面張力特性を有するナノ流体を用いたインクジェット塗布に関する研究
Project/Area Number |
20560698
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Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
佐藤 正秀 宇都宮大学, 工学研究科, 講師 (10261504)
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Keywords | インクジェット法 / ナノ流体 / ナノワイヤ / 薄膜形成 / マランゴニ効果 |
Research Abstract |
(1)本研究課題で採用のインクジェット電子回路印刷プロセス用高濃度銀ナノ粒子インク合成法である、マイクロ波加熱液相還元法を用いた高濃度銀ナノ粒子インクの合成について検討を行った。その結果、前年度までに合成した球状、プレート状、ロッド状形状をとる各種銀ナノ粒子均一分散液を最大50重量%含む銀ナノ粒子インクを得ることが可能となった。 (2)前年度完成した、ナノ粒子インク配線描画時におけるインクジェット滴の基板への着弾、乾燥から薄膜形成にいたる過程をCCDでその場観察可能なインクジェット電子配線印刷装置を用いて、インクジェットヘッド駆動電圧、周波数、波形等の各種操作パラメータにおける種々の銀ナノ粒子インクジェット吐出マップの作成を行い、安定な吐出条件を見いだした。 (3)基板表面に着弾したインクジェット液滴が基板にぬれ広がる場合と、基板にぬれずに気・固・液三相接触線が固定された状態で乾燥過程に移行する場合での薄膜形成挙動について検討するために、銀ナノ粒子インクに対する接触角が10度以下の良ぬれ性基板と40度程度の弱撥液性基板に対して、(2)の装置を用いて銀ナノ粒子インクジェット印刷配線の作成を実施した。配線描画した際の液滴着弾-乾燥-薄膜形成に至る過程を観察し、配線描画時のコーヒーステイン現象の可視化を行い、基板ぬれ性、基板走引速度、インクジェット吐出パラメータ等がコーヒーステイン現象の発現やその程度に影響を与えることがわかった。
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