2009 Fiscal Year Annual Research Report
衝撃波瞬時加熱法を用いた微粒子表面の非等方的修飾法の開発
Project/Area Number |
20560711
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Research Institution | Nagaoka National College of Technology |
Principal Investigator |
村上 能規 Nagaoka National College of Technology, 物質工学科, 准教授 (70293256)
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Keywords | 衝撃波 / 瞬時加熱 / 微粒子 / 非等方的 / 修飾 |
Research Abstract |
衝撃波加熱による微粒子の非等方的修飾をするため、気液界面に微粒子を配置し、微粒子にレーザを照射することで微粒子の液面側のみの片面修飾を目標とした。その予備実験として、微粒子を液面全体に含浸させてレーザを照射、レーザによる瞬時加熱により微粒子表面の改質の可否について検討した。微粒子としては様々な結晶相および微粒子径の種類が入手可能な酸化チタン微粒子を用い、チオ尿素を溶解させた溶液にこれら酸化チタン微粒子を懸濁させ、上部からレーザを30分、1時間等と異なる時間を照射し、表面の改質を微粒子の拡散反射スペクトル測定から確認した。その結果、レーザ照射と共に、微粒子の吸収がバンドギャップの380nmから可視光領域へとシフトし、レーザ照射により、チオ尿素中の硫黄分が酸化チタンに進入し、硫黄ドープ型の酸化チタンが形成されていることがわかった。次に、酸化チタンの片面のみの修飾を目指し、微粒子を気液界面に配置させようとしたが、酸化チタン自身が表面に親水基を持つことにより、界面に配置することが難しく、目的を達成できなかった。 そこで、硝酸銀水溶液にレーザを照射し、レーザ加熱により銀ナノ微粒子を作る方法を応用し、酸化チタン微粒子を水中に懸濁させ、上部からレーザを照射することで酸化チタン微粒子に銀を表面修飾する方法を検討した。しかし、水中の酸化チタン微粒子が修飾される前に、レーザ加熱により硝酸銀水溶液自身から銀ナノ微粒子が生成し、酸化チタン表面に選択的に銀を析出させることができなかった。このように、現在様々な手法を試みているが、酸化チタン表面の片面修飾には成功していない。今後、微粒子同士の凝集や界面活性剤の活用など微粒子表面の非等方的修飾を目標とし、研究を進めていく予定ある。
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