2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20560739
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
新井 隆景 Osaka Prefecture University, 工学研究科, 教授 (10175945)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂上 昇史 大阪府立大学, 工学研究科, 助教 (70244655)
比江島 俊彦 大阪府立大学, 工学研究科, 助教 (60316007)
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Keywords | 超音速混合 / 超音速縦渦 / スクラムジェット / 不安定性 / PIV / 渦崩壊 |
Research Abstract |
SCRAMジェットエンジン(Supersonic Combustion RAM Jet Engine)やCOIL(Chemical Oxygen Iodine Laser)の実現に向けた技術課題として超音速流体混合技術が挙げられる.今年度は,超音速縦渦対を膨張ランプと圧縮ランプにより壁面近傍に生成し,その崩壊過程を詳細に観察した。特に,超音速縦渦対の中央からヘリウムガスを噴射し,流れ場に及ぼす影響を明らかにした。その結果,ヘリウム噴射の影響により,縦渦対は互いに離れる方向に移動すること,ヘリウムを主流に対し,30度の角度で噴射した場合には,縦渦が壁面から離れる方向に移動することが判明した。後者は,壁面摩擦の低減につながるので,スクラムジェット燃焼器の設計に重要な指針である。膨張ランプの角度が縦渦の成長に及ぼす影響も調査した。その結果,膨張ランプの角度が7度〜10度の場合,縦渦の成長が最も大きいことが分かった。これも重要な結果である。2線式熱線プローブを用いた混合評価では,ヘリウムが縦渦に取り込まれる様相が明らかになった。特に,縦渦の周辺領域の強いせん断流れが存在する領域で濃度変動も大きき,その領域で混合行われていることが明らかになった。今後,外部からかく乱を与え,混合がどのように変化するか検討する準備が整った。 一方,数値解析では,超音速縦渦の不安定性解析を行い,縦渦に特有の不安定波現象があることを見出した。これは,可視化結果からみられる縦渦の不安定変動と定性的に一致することを確認した。
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