2009 Fiscal Year Annual Research Report
近接型AEダブレット解析による地下き裂システムの連係進展過程評価法の開発
Project/Area Number |
20560753
|
Research Institution | Muroran Institute of Technology |
Principal Investigator |
永野 宏治 Muroran Institute of Technology, 大学院・工学研究科, 准教授 (90212109)
|
Keywords | アコースティック・エミッション / 地下き裂 / 相似地震 / 地熱エネルギー / ケプストラム |
Research Abstract |
近接型AEダブレットは,波形相似なAE信号が1s程度の短い時間差で入力する現象である。近接型AEダブレットの相対震源標定は,伝播媒質に変化がないため,従来のAEダブレット/マルチプレット解析より正確である。近接型AEダブレットのP波の入力時間差はケプストラム解析より高い精度で検出できる。しかし,近接型AEダブレットのケプストラムには,P波の入力時間差とS波の入力時間差の2つのピークがあり,その判別が難しかった。 第2S波の入力時刻より前を時間窓を使って取り出すとともに,その時間窓長を変化させてケプストラムの変化を比較して,近接型AEダブレットのP波の入力時間差を検出する時間-ケフレンシ解析を考案した。さらに,時間-ケフレンシ解析の結果の誤認識を避けるために時間-ケフレンシ解析の結果を等高線表示するプログラムを開発した。 近接型AEダブレットの入力時間差を高分解能で検出するために,FFTにより求めた対数パワースペクトルにMUSIC法を使って,ケプストラムを求める手法を考案した。そして,MUSIC法で解析する相互相関行列の次元とP波入力時間差の誤差の関係を検討した。 AE源分布の全体像とAE源間の相対座標を同時に表示するシステムを開発した。この表示システムでは,2つのウィンドウを使い,両者の回転・平行移動・スケーリングを同期させて,AE源分布の全体像と相対震源座標の関係を分かりやすく操作できるようにした。
|