2008 Fiscal Year Annual Research Report
岩石コア中の流体挙動把握のためのキャパシタンスCT法の開発
Project/Area Number |
20560754
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
塚田 和彦 Kyoto University, 工学研究科, 准教授 (10179971)
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Keywords | 地殻工学 / 岩石 / 流体計測 / 誘電率分布 / トモグラフィー |
Research Abstract |
砂質あるいは岩質材料中の流体の流動状況を外部からのキャパシタンス計測によって画像化するという基本的な考え方の実現性に関して,本年度は主にシミュレーションに基づく研究を実施した。 すなわち,2次元FEM電場解析によって,次の2点について検討した。 ・誘電率分布の画像化(逆解析手法)についての基本的検討 計測されたキャパシタンスから,対象内部の誘電率分布を映像化する,いわゆる逆問題を解く方法として,本年度は最も簡単な(リアルタイム画像化において有利な)バックプロジェクション法について、いくつかの誘電率分布パターンを対象として検討を行い,この方法がある程度有効な方法であることを確認した。 ・有効なキャパシタンス計測システムの模索 対象境界面における多数点でのキャパシタンス計測を前提として,種々の,内部の誘電率分布をより精度よく画像化することが可能な電極構造や電極配置について検討し,電極数は処理速度の増大や電気容量の減少に伴う計測精度の劣化が問題とならない限り多数設けるのがよいこと,また,キャパシタンス計測を行う正負の電極の組み合わせとして,再隣接の電極の組合せは,他の組合せに比べ近接域の感度が極端に高くなるため,全体としての誘電率分布推定に逆に悪い影響を与えるため,用いない方がよいことが明らかとなった。
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