2008 Fiscal Year Annual Research Report
核燃焼トカマクの運動論的マルチスケールMHD現象の第一原理シミュレーション研究
Project/Area Number |
20560766
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
内藤 裕志 Yamaguchi University, 大学院・理工学研究科, 教授 (10126881)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
徳田 伸二 独立行政法人日本原子力研究開発機構, 核融合研究開発部門, 研究主幹 (60354578)
大原 渡 山口大学, 大学院・理工学研究科, 准教授 (80312601)
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Keywords | プラズマ・核融合 / ジャイロ運動論 / マルチスケール / 核燃焼プラズマ / 電磁流体力学 |
Research Abstract |
核燃焼トカマクの運動論的マルチスケールMHD現象を解析するための第一原理シミュレーションコードを開発することが本研究の目的である。用いる自主開発コードは、GPIC-MHD(Gyrokinetic PIC code for MHD simulation)である。平成20年度は(1)GPIC-MHDの超並列コンピュータでの使用プロセッサ数に対するスケーリングの確認と(2)高ベータで大型の現在および将来の実験装置でのパラメータで計算が可能な新しいアルゴリズムの導入を行った。(1)については、軸方向に領域分割を行うコードを開発し、1024プロセッサまで使用した計算を行い、良好なスケーリングを得た。現在、数万から数十万のプロセッサまで良好なスケーリングを得るため、軸方向と半径方向に2次元の領域分割を行うコードを開発中である。(2)では、従来のジャイロ運動論的粒子コードの定式化に加えて、W.W. Lee等により提唱されているsplit-weight法の定式化を検討し、本コードの改良に必要な基礎方程式系を導出した。得られた方程式系は静電ポテンシャルに対する渦方程式とベクトルポテンシャルの縦磁場方向成分に対する磁力線方向のオームの法則を含む。これらの方程式を用いて静電ポテンシャルとベクトルポテンシャルの縦磁揚方向成分を直接計算することも可能である。新しいアルゴリズムを導入したコードを完成し、シミュレーション可能なパラメータ領域が大きく広がることを確認した。 以上の結果は円柱版のコードに対するものであるが、平成21・22年度にはトロイダル版のコードを完成させ、トロイダル幾何形状でのシミュレーションを行う予定である。
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