2008 Fiscal Year Annual Research Report
Pd合金触媒を用いたジメチルエーテルからの高純度水素製造プロセスの技術開発
Project/Area Number |
20560781
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
岩佐 信弘 Hokkaido University, 大学院・工学研究科, 助教 (30223374)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
下川部 雅英 北海道大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (40125323)
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Keywords | 水素 / 触媒・化学プロセス / 燃料電池 / ジメチルエーテル / 水蒸気改質 / PdZn合金 |
Research Abstract |
ジメチルエーテルから高純度の水素を製造する触媒プロセスの開発を行い、以下の結果を得た。 1)ジメチルエーテルの水蒸気改質は、エーテルの加水分解によるメタノールの生成とメタノール水蒸気改質による水素の生成の二段階のステップで進行する。エーテルの加水分解に有効な触媒の要件を明らかにするために、Al_2O_3や種々のゼオライトを用いてエーテルの加水分解反応を行い、Al_2O_3がエーテル加水分解に対して高い活性を示すこと、その活性は表面積や表面酸強度の影響を強く受けることを明らかにした。 2)エーテルの加水分解に高い活性を有するAl_2O_3にPdやCuを担持した触媒を調製して、エーテルの水蒸気改質の特性評価を行った結果、Pdを担持した触媒は、高い活性を有するが副生成物として多量のCOが生成すること、一方、Cuを担持した触媒は、高選択的に反応が進行するが、Cu粒子の焼結により時間とともに活性が低下することを明らかにした。 3)Al_2O_3にPdとZnを担持した触媒を高温で水素還元することにより、Al_2O_3上にPdZn合金が生成すること、PdZn合金触媒上ではCOの生成が抑制され水蒸気改質の選択率が向上することを明らかにした。 4)改質ガスに含まれるCOの酸化除去においては、共存するH_2の酸化が同時に起こることが問題となるが、PdZn合金にRbやCsなどのアルカリ金属を添加することにより、H_2の酸化を抑制出来ることを明らかにした。
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Research Products
(2 results)