2010 Fiscal Year Annual Research Report
Pd合金触媒を用いたジメチルエーテルからの高純度水素製造プロセスの技術開発
Project/Area Number |
20560781
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
岩佐 信弘 北海道大学, 大学院・工学研究院, 助教 (30223374)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
下川部 雅英 北海道大学, 大学院・工学研究院, 准教授 (40125323)
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Keywords | 水素 / 触媒・化学プロセス / 燃料電池 / ジメチルエーテル / 水蒸気改質 / PdZn合金 |
Research Abstract |
ジメチルエーテルから同純度の水素を製造する触ロセスの開発を行い,以下の結果を得た。 前年度までの研究において,PdZn合金とAl_2O_3を混合した触媒が,ジメチルエーテルの水蒸気改質に対して高い選択性を示すことを明らかにしたが,本年度は触媒の調製方法を検討し触媒性能のさらなる向上を図った。PdZn合金の調製方法については,PdZn合金前駆体を共沈法と含浸法により調製した触媒の性能を比較することにより,共沈法により調製した触媒が含浸法により調製した触媒よりも高い活性および選択性を示すことを明らかにした。またPdZn合金とAl_2O_3の混合方法については,PdZn合金とAl_2O_3の粉末をメノウ乳鉢で1時間混練する方法と両者をサンプル瓶に入れて5分間振り混ぜる方法により調製した触媒の性能を比較した。その結果,振り混ぜ法の触媒が混練法の触媒よりも格段に高い活性を与えることを明らかにした。さらに,触媒の前処理条件の影響について調べた結果,反応に用いたPdZn合金触媒を酸素気流中400℃で処理した後に再び反応を行うと,活性および選択性が酸素処理を行わずに水素還兀処理のみを施した触媒よりも向上することを見出した。酸素処理後においてもPdZnの合金構造は保持されていることから,この触媒が酸素に対して高い耐性を有していることが分かった。このことは,本反応による水素製造を燃料電池へ利用する場合に,改質器の起動/停止時に触媒が空気にさらされても改質性能が損なわれないことを示す。
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Research Products
(2 results)