2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20560787
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Research Institution | Yatsushiro National College of Technology |
Principal Investigator |
古嶋 薫 熊本高等専門学校, 機械知能システム工学科, 教授 (20209175)
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Keywords | 太陽光発電 / ハイブリッド / 自然エネルギー / 地球温暖化 |
Research Abstract |
本研究は、今後、最も普及が期待される一般家庭用の太陽光発電システムに構造が単純で低コストの冷却装置を設置した光・熱ハイブリッド太陽光発電システムを開発することにある。今回は研究期間内に,平均的な個人住宅用3kW級太陽光発電システムへの冷却装置の導入と実用性を考慮し,太陽電池冷却後に得られる温水を再利用するシステムを構築後、そのシステムによる長期計測運転を行い、通常の太陽光発電システムと比較して、年間でどの程度発電量の増加が期待できるか、温水の再利用により給湯などに必要なエネルギーがどの程度節約できるか検証を行う。また、システムの長期計測運転で得られたデータを元に,ハイブリッド型太陽光発電システムから得られるエネルギーを最大にする最適運転条件等についても検証を行う。今年度は,昨年度不具合が見つかった旧冷却制御システムならび計測システムにかわる新しい制御ならび計測システムの構築を目指したが、長年使用してきた冷却装置の経年劣化により水漏れの不具合が生じた。この冷却装置は、冷却パネルと電池裏面に冷却水を流すためのすき間を確保するため、ベースとなる厚さ3mmのアルミ板の周辺部とその内側に厚さ2mm×幅12mmの短冊状のアルミ材を接着し、そのアルミ板を電池裏面にアルミ板の周囲から空気が漏れないようにシリコンで貼り付けたシンプルな構造である。このシステムを利用して長期計測運転を行ってきたが、アルミ板の接着に使用しているシリコンの経年劣化により微量の水漏れが生じ冷却システムに支障が出てきた。このため、まず新たに長期間の使用に耐える構造をもった冷却装置の設計と試作を行った。また、冷却システムをスムーズに起動させるために新たにサイホン始動補助ポンプの製作と動作実験を行い、その有効性を確認した。
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