2009 Fiscal Year Annual Research Report
エバネッセント光の動的空間分布制御による次世代半導体表面ナノ欠陥の高速計測法
Project/Area Number |
20569001
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
臼杵 深 Shizuoka University, 若手グローバル研究リーダー育成拠点, 特任助教 (60508191)
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Keywords | エバネッセント光 / 定在エバネッセント照明 / 空間変調照明 / 半導体表面計測 / ナノ計測 / 欠陥計測 / 複数画像再構成演算 / 超解像 |
Research Abstract |
照明光の動的空間分布制御による次世代半導体表面ナノ欠陥計測手法の確立を目的として,以下の2つの研究を本研究課題と関連した研究として行った. 1.レーザ照明の動的空間分布制御による超解像光学式欠陥検出法を確立するにあたって,提案手法の実験的検討を行うための装置を構築した.この装置は,多光束レーザ光の干渉による定在波照明(周期的強度分布)の生成機能,位相シフトによる照明光の空間強度分布のナノオーダー制御機能,暗視野散乱光結像機能,落射照明による明視野顕微鏡観察機能,観察試料の高精度位置決め機能,レーザ照明のコリメートおよび偏光制御機能,を有する.超長作動距離および高い開口数を有する対物レンズを用いて,ラインアンドスペース構造(NTT-ATN製:0.1μm~1μm回折限界より微細な構造)の観察を行い,機能確認をするとともに,変調照明による超解像(モアレ効果)を半導体パターンのピッチ計測に応用した.その結果回折限界0.5μmより微細な0.2μmのピッチを誤差1%以内で計測した. 2.3次元変調照明を精密計測に応用することを提案したうえで上記構築装置による変調照明生成機能を3次元に拡張するための指針を立てた.装置改良に先だって3次元FDTD法による3次元変調照明制御シミュレーションを行った.その結果,3次元方向それぞれに高い空間周波数(0.3μm程度)を有する局在エネルギ分布が1mmの空間領域に生成可能で,位相シフトによるナノオーダーの空間位置制御が可能であることが分かった. これらの結果は,実験的に光学的な超解像が確認できている点や,3次元的なナノイメージング技術への展開可能性を示唆している点で意義深く重要である.
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Research Products
(8 results)