2011 Fiscal Year Annual Research Report
コンテンツ循環における信頼に基づく権利の継承管理に関する研究
Project/Area Number |
20569002
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
関 亜紀子 日本大学, 生産工学部, 助教 (60386670)
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Keywords | コンテンツ / 権利管理 / DRM / ライセンス |
Research Abstract |
デジタルコンテンツの加工・編集・再配信といった循環的な利活用を、安心して実現できるようにするための権利継承管理手法を確立することが本研究の目的である。サービスやアプリケーションごとに異なるDRM(Digital Right Management)方式が採用されている現状において、安心と安全を実現するには、利用しようとするコンテンツおよびライセンスの権利継承管理の状態を確認でき、かつ、その信頼性を検証できることが重要となる。今年度は、「権利継承の信頼評価手法の確立」、「要求に基づくDRMの段階評価手法の確立」、「信頼レベルに基づくコンテンツ管理方式の確立」の3つを研究課題のうち、信頼レベルに基づくコンテンツ管理方式の確立について検討し、コンテンツ循環におけるライセンスの正当性検証のための権利記述手法を提案した。 多様な制作環境・流通環境・利用環境が混在する状況では、それらの過程で意図しないコンテンツおよびライセンスの改変等が生じることが考えられる。また、採用するDRM方式の違いにより、必ずしも一意な利用制御あるいは権利継承が行われるとは限らない。 一方で、安全性を重視し同種方式間のみの流通や利用に制限することは、円滑なコンテンツ循環の妨げとなる。そこで、コンテンツおよびライセンスの送信者と受信者間で、互いのシステム、環境、コンテンツ、ライセンスに関する信頼度の評価情報を交換しこれらを継承することにより、コンテンツの信頼性を二次・三次流通以降も検証可能にするための信頼性検証モデルと、それに必要な権利記述手法を提案した。
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