2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20570002
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
小内 清 名古屋大学, 遺伝子実験施設, 研究員 (00402454)
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Keywords | 生物時計 / 概日リズム / 時計遺伝子 / PCL1 / PHYTOCLOCK / 光周性 / 高等植物 / 生物発光 |
Research Abstract |
藍色細菌からヒトに至るほぼ全ての生物の生命活動は、24時間周期のリズム(概日リズム)を示し、リズム発振の分子機構を生物時計と呼ぶ。生物時計は光周性を支配しており、高等植物においては花成時期を制御している。光周性を人為的に制御することが出来れば、農業生産性向上などの社会的利益に直接繋がる。モデル高等植物シロイヌナズナにおいてリズム変異体を大規模スクリーニングし、分離した無周期変異体の原因遺伝子として時計遺伝子PHYTOCLOCK1 (PCL1)をクローニングした。そして、PCL1ホモログ遺伝子をイネやトマトを含む多くの高等植物で発見した。本研究では、(1)TILLING法によってpc11変異体を網羅的に分離し、(2)pc11変異様式とリズム表現型および光周性との相関の規則性を見い出し、光周性の人為的操作法を確立することを目的としている。 平成22年度は昨年度イネにおいてTILLING法によって分離したpc11変異体のの表現型の調査を実施した。分離した7個の塩基置換体の中で4個の変異体はOsPCL1のアミノ酸に置換をもたらす変異であった。しかし、これらの変異体はいずれの野生型と有意にリズムや光周性が異なってはいなかった。そこで、OsPCL1遺伝子のRNAi発現体の作出を行った。現在、RNAi発現体のリズムや光周性の表現型を調査中である。 また、生物発光リアルタイム測定システムの開発を行った。開発したシステムの一部は、一般企業から製品として実用化することに成功した。さらに、開発したシステムを活用して、高等植物の種子における貯蔵油脂合成に関わる変異体を約32万個スクリーニングし、多数の変異体を得た。そして、変異体の原因遺伝子として複数の新規遺伝子を発見した。現在、さらに多数の原因遺伝子の特定するために、次世代シーケンサを活用したゲノム解析を進めている。
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Research Products
(20 results)
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[Presentation] Large scale screening of Arabidopsis mutants in seed oil synthesis by using a high-throughput real-time bioluminescence monitoring system.2010
Author(s)
Kawai T, Onai K, Hashimoto M, Maeo K, Ishiura M, Nakamura K
Organizer
2nd Gordon Research Conference on "Plant Lipids, Structure, Metabolism & Function" (GRC on Plant Lipids), Oral
Place of Presentation
Hotel Galvez, Galveston, Texas, USA
Year and Date
20100130-20100204
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