2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20570032
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
島田 裕士 Hiroshima University, 大学院・理学研究科, 准教授 (80301175)
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Keywords | 葉緑体 / 子葉 / 本葉 / シロイヌナズナ |
Research Abstract |
シロイヌナズナCYO1はProtein disulfide isomerase(PDに)活性を有する子葉特定的葉緑体形成因子である。本年は本研究の目的の一つである本葉特異的CYO1ホモログの探索を行い、それがシロイヌナズナAt3g47650である事を明確にした。シロイヌナズナ遺伝子At3g47650の変異体をcyo2と名付け、その解析を行った。cyo2はPale-greenの表現型を示し、光合成において光化学系IIの活性が著しく低下している事が示された。ウエスタンブロッティング解析より、cyo2変異体において、多くの光合成タンパク質の蓄積量が野生型に対して減少している事が示された。これらの表現型は子葉と本葉との違いはあるが、cyo1変異体と非常によく似た結果であることからもCYO2が本葉特異的葉緑体形成因子である事が示唆された。 また、子葉特異的葉緑体形成因子CYO1と本葉特異的葉緑体形成因子CYO2との酵素学的機能の違いを明らかにする事を目的として、今年はCYO1の詳細な酵素学的解析を行った。インシュリンを基質とした時のCYO1の酵素反応の至適温度は40℃、至適pHは6.7付近であった。また基質濃度と反応初速度の関係を示すグラフがシグモイド型であったことから、CYO1はアロステリック酵素であることが示唆された。CYO1のPDI活性に関わるとされる7つのシステイン残基についてポイントミューテーションを用いてインシュリン還元活性を測定した結果、124・135・161番目のシステイン残基がPDI活性に重要である事が示された。
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Research Products
(6 results)