2008 Fiscal Year Annual Research Report
シダ植物固有の光受容体における分子内シグナルプロセシング機構の解明
Project/Area Number |
20570041
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
鐘ヶ江 健 Tokyo Metropolitan University, 理工学研究科, 助教 (70264588)
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Keywords | ホウライシダ / 光受容体 / フィトクロム / フォトトロピン / 光屈性 |
Research Abstract |
本研究課題は、シダの弱光環境適応戦略の一つと考えられるシダ植物固有の光受容体PHY3の分子機能/動作機構の解明を目的とし、(1)PHY3分子内シグナルプロセシング機構の解明、(2)PHY3導入によるホスト植物の光応答性の解析の2項目で構成されている。これらの研究により環境応答や植物進化の分野に新たな知見を与えることが期待さるとともに、新たな機能分子の分子設計などの応用面にも情報を提供することが期待される。 今年度は研究実施計画に従い、解析対象となるPHY3導入形質転換シロイヌナズナ系統の確立を進めた。 (1)PHY3分子内シグナルプロセシング機構の解明 PHY3のLOV1, LOV2両方のシステイン残基(Cys712, Cys966)をアラニン残基に置換した改変PHY3(単独の置換と2重置換:C712A, C966A, C712AC966A)、およびJ-alphaヘリックス領域のグルタミン残基(Gln1029)をリジン残基に置換した改変PHY3(Q1029L)を作成、シロイヌナズナ(phot1-5 phot2-1)に導入した。現在形質転換植物体の選抜を進めており、それぞれ複数系統のT2系統からホモの系統の確立を目指している。 (2)PHY3導入によるホスト植物の光応答性の解析 シダPHY3遺伝子および改変PHY3遺伝子を野生型シロイヌナズナに形質転換し、現在形質転換植物体の選抜を進めており、それぞれ複数系統のT2系統からホモの系統の確立を目指している。
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