2009 Fiscal Year Annual Research Report
スクロースによる増殖制御におけるシロイヌナズナAtRBR1遺伝子の機能解析
Project/Area Number |
20570042
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Research Institution | Ishikawa Prefectural University |
Principal Investigator |
関根 政実 Ishikawa Prefectural University, 生物資源環境学部, 准教授 (70226653)
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Keywords | 細胞周期 / シロイヌナズナ / 栄養飢餓 / RNAi |
Research Abstract |
シロイヌナズナE2FaとAtRBR1がin vivoにおいてDNAと結合して転写制御に関わっているかを解析するために、ChIP(Chromatin Immnoprecipitation)解析を行った。種々の検討をしたところ、AtRBR1の免疫沈降にはタバコNtRBR1に対する抗NtRBR1(RBR)抗体を用いることにした。また、免疫沈降に使用できる抗E2Fa抗体が入手できなかったため、E2FaのC末端にHAタグを3つ連結した融合タンパク質を、自身のプロモーターで発現する形質転換培養細胞(E2Fa-3HA)を作製した。植え継ぎ後3日目のE2Fa-3HA細胞の抽出液を用いて、抗HA抗体によりPCNA1(Proliferating Cell Nuclear Antigen 1)遺伝子のプロモーター領域に対するChIP解析を行った。PCNA1プロモーターには2ヶ所のE2F結合配列が存在しており、それを含む領域に対応するプライマー(primer2)と、上流のE2F結合配列を含まない領域に対応するプライマー(primer1)を用いた。また、ヒストンH3に対する抗体を用いて、ポジティブコントロールとし、normal IgGを用いてネガティブコントロールとした。その結果、E2Fa、 AtRBR1を免疫沈降した産物においてprimerlではバンドが見られなかったが、primer2ではバンドが確認され、両者共にE2F結合配列を含むDNAと結合していることが分かった。さらに、植え継ぎ後7日目の細胞を用いてChIP解析を行った結果、抗RBR抗体の免疫沈降産物で植え継ぎ後3日目よりも強いバンドが得られた。以上の結果から、AtRBR1、 E2FaともにPCNA1遺伝子のプロモーター領域のDNAと結合することによって、PCNA1の転写制御を行っていることが示唆された。
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