2010 Fiscal Year Annual Research Report
スクロースによる増殖制御におけるシロイヌナズナAtRBR1遺伝子の機能解析
Project/Area Number |
20570042
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Research Institution | Ishikawa Prefectural University |
Principal Investigator |
関根 政実 石川県立大学, 生物資源環境学部, 准教授 (70226653)
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Keywords | 細胞周期 / シロイヌナズナ / 栄養飢餓 / RNAi |
Research Abstract |
これまでの解析でAtRBR1を抑制するとG1期細胞の割合が減少し、G2期細胞の割合が多くなることが分かった。そこで、AtRBR1の細胞周期への影響を調べるため、アフィディコリンを用いて同調する実験系を行った。但し、シロイヌナズナ培養細胞ではM期辺りから同調しなくなるため、ここではS期からM期までの期間を調べた。細胞周期を解析した結果、アフィディコリン洗浄後0時間ではコントロールの細胞と差は見られず、ほとんどの細胞がG1/S移行期にあり、高い同調率が得られた。コントロール細胞ではアフィディコリン洗浄後12時間から15時間でGI期の細胞が大きく増加し、M期から次の周期のG1期へと移行していたが、AtRBR1を抑制するとアフィディコリン洗浄後12時間と15時間でのG1期へと移行する細胞の割合がより少なかった。この結果から、AtRBR1を抑制した細胞ではM期移行が遅れていることが考えられ、G2期からM期の移行に関わりM期直前に発現が最大となるCYCA1;1、CYCB2;3、CDKB2;2の転写レベルを調べた。その結果、コントロール細胞ではアフィディコリン洗浄後12時間でこれらの遺伝子が高い発現を示したが、AtRBR1を抑制した細胞ではこれらの遺伝子の発現レベルが低く、M期から次のG1期へ移行する細胞の割合が少ないことに対応していた。次に、AtRBR1を抑制した場合でもショ糖飢餓においてG1期からG2期への細胞周期の進行が観察されたので、E2F制御遺伝子群の発現を解析した。発現解析には定量的リアルタイムRT-PCRを用いた。その結果、3%ショ糖存在下では、AtRBR1を抑制した細胞ではコントロール細胞よりもこれら遺伝子群の発現が全体的に上昇しており、特にRNR~では高い発現上昇が確認されE2F制御遺伝子が転写活性化していることが分かった。これらの結果から、ショ糖飢餓においてAtRBR1を抑制してもDNA複製に関わる遺伝子群の転写を抑制することができないために、G1期からS期へと細胞周期が進行する可能性が考えられた。
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Research Products
(4 results)
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[Journal Article] Cryptogein-induced cell cycle arrest at G2 phase is associated with inhibition of cyclin-dependent kinases, suppression of expression of cell cycle-related genes and protein degradation in synchronized tobacco BY-2 cells.2011
Author(s)
Ohno, R., Kadota, Y., Fujii, S.,Sekine, M.Umeda, M., Kuchitsu, K.
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Journal Title
Plant & Cell Physiology
Volume: 52
Pages: 922-932
Peer Reviewed
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