2008 Fiscal Year Annual Research Report
大腸菌染色体複製関連タンパク質における相互作用解析
Project/Area Number |
20570110
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
阿部 義人 Kyushu University, 大学院・薬学研究院, 准教授 (60315091)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
片山 勉 九州大学, 大学院・薬学研究院, 教授 (70264059)
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Keywords | DNA複製 / NMR / 蛋白質構造 / 蛋白質間相互作用 / 蛋白質複合体 |
Research Abstract |
大腸菌染色体複製に関与する蛋白質の構造解析を行い、その構造をもとに相互作用を調べ、さらにはその相互作用が実際に生物機能に関与しているのかを以下検討した。 1)細胞分裂機構再活性化因子CedAに関する機能解析 CedAのC末領域は構造比較から二本鎖DNAに結合する構造モチーフをもっており、今回初めて配列特異的なDNA配列を同定した。さらに一方構造を持たないN末領域はRNApolymeraseと結合することがわかっていたが、化学修飾法を用いてRNA polymeraseの結合部位を同定し、またN末領域が細胞分裂機構再活性化に深く関与することを明らかにした。 2)大腸菌複製開始調節因子HSPQに関する機能解析 HSPQ変異体作成し、HSPQの機能に関与する部位を特定した。また、HSPQがシャペロンとして機能し、変性蛋白質の凝集抑制を行っていることを初めて明らかにした。 3)大腸菌複製再開始プライモソーム構成因子の機能解析 プライモソーム構成因子の構造解析を行いながら、相互作用の検討を行った。我々は昨年度にPriBに関しては安定同位体ラベル化蛋白質を発現し、NMRを測定し、主鎖の全帰属を行った。また、一本鎖DNAとの相互作用についても化学シフト変化からその結合部位を確認し、DNA-PriB複合体の結晶構造とは異なった結合部位であることを確認した。また全長のPriAを発現精製し、PriAとの結合部位の同定を行った。 また、これまで全く構造情報のないDnaT、 PriCに関しては現在大量発現系、精製系を構築し、限定分解によるドメイン化に成功した。PriCに関しては、ドメインごとの発現系の構築、およびN末ドメインの構造決定を行った。またDnaTに関してもドメイン化に成功し、C末ドメインの主鎖、側鎖のスペクトルの帰属を行った。 これらの知見は今後論文としてまとめる予定である。
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Research Products
(10 results)