2008 Fiscal Year Annual Research Report
タンパク質の糖付加修飾・C-マンノシル化が関わる自然免疫系シグナル制御機構の解明
Project/Area Number |
20570112
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Research Institution | Wakayama Medical University |
Principal Investigator |
井原 義人 Wakayama Medical University, 医学部, 教授 (70263241)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
白石 則之 和歌山県立医科大学, 医学部, 准教授 (30133169)
井内 陽子 和歌山県立医科大学, 医学部, 助教 (20316087)
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Keywords | 生体分子 / 糖鎖 / 糖 / シグナル伝達 / 合成化学 |
Research Abstract |
1研究の目的 本研究では、我々が発見したC-マンノシル(C-Man)化ペプチドによるリポポリサッカライド(LPS)シグナルの増強制御の知見をもとに、マクロファージ細胞株における自然免疫系シグナル伝達に対するC-Man化ペプチドの作用機構を明らかにすることを目的とする。 2研究実施内容 これまでの研究で、化学合成したC-Man化ペプチド(最小必須構造C-Man-Trp-Ser-Pro)が、マクロファージ様細胞株RAW264.7において、LPSシグナル伝達経路を増強することを見出している。そこで、本年度は、C-Man化ペプチドが細胞に作用する分子機構を明らかにするべく、C-Man化ペプチドが作用する細胞表面の標的分子の同定を目指した。 C-Man化ペプチド(C-Man-Trp-Ser-Pro-Trp-Cys-Biotin)をリガンドとして、培養RAW264.7に添加し、化学架橋処理の後、結合タンパク質をAvidin-Agaroseビーズで精製した。一方、Trp-Ser-Pro-Trp-Cys-Biotinを用いて操作したものを対照とした。両者の比較から、C-Man化ペプチド特異的に結合した複数のタンパク質を見出した。これらの標的タンパク質については、SDS-電気泳動による展開、銀染色の後、ペプチドマスフィンガープリンティングを行い、同定を試みた。 3研究結果 C-Man化ペプチド特異的に結合するタンパク質の候補として、Heat Shock cognate protein70(Hsc70)を同定した。この結果は、特異抗体を用いたイムノブロット解析でも確認できた。今後、C-Man化ペプチドとHsc70の結合の自然免疫系シグナルにおける意義について、その細胞シグナルへの影響について生化学的な解析を進める予定である。
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Research Products
(4 results)