2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20570143
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Research Institution | Kawasaki Medical School |
Principal Investigator |
西松 伸一郎 川崎医科大学, 医学部, 講師 (20222185)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
濃野 勉 川崎医科大学, 医学部, 教授 (20098619)
相賀 裕美子 国立遺伝学研究所, 系統生物研究センター, 教授 (50221271)
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Keywords | 発生・分化制御 / 酵素作用の機作 / 形態形成 / 胚葉形成・原腸形成・体節形成 / 発生遺伝 / 進化発生 |
Research Abstract |
PC6は、Furinファミリーに属するプロテアーゼで、骨形成タンパク質(BMP)などの前駆体を切断し成熟型に変換する。代表者は、このPC6による反応が、両生類胚の頭尾軸にそった形態形成と関連している可能性を発見した。本研究は、この反応がマウス胚の発生においても必須の反応であるのか解明することを最終目的とする。 マウス胚の発生時期や領域特異的にPC6の発現を阻害するために、2つのアプローチを試みている。コンディショナルKOマウスおよびPC6阻害タンパク質をCre酵素依存的に発現するトランスジェニックマウスを作成しているが、いずれも最終的な結論が得られていない。これまでの進捗状況を以下にまとめた。まずPC6コンディショナルKOマウスについては、F1マウスが得られRosa26-FLPマウスとの交配によりneoカセットの除去を行った。C57BL/6に戻し交配(N2)を行うとともに、並行してCAG-CreおよびMox1-Creマウスとの交配を行っている。CAG-Creとの交配では、産仔が得られ兄妹交配によりホモ個体を作出している。PC6阻害タンパク質を発現するTGマウスについては、FOマウスと体節中胚葉系譜の細胞でCre酵素を発現するHes7-Creマウスと交配した。10.5日で胚を回収し解析したが、形態変化は認められなかった。コンディショナルKOマウスと同様に、戻し交配を行うとともにCAG-CreとMox1-Creマウスとの交配を行っている。 PC6に加え別件で作成したFurinのコンディショナルKOマウスをMox1-Creマウスと交配した。胚に顕著な変化は観察されず、また胚性致死となることなく産仔が得られることも判明した。Furin阻害をPC6が補完している可能性があり、PC6マウスの解析と併せて解析を進めている。
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