2009 Fiscal Year Annual Research Report
VαNKT細胞の免疫系調節因子分泌能と自己免疫病の抑制
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20570146
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Research Institution | Mitsubishi Kagaku Institute of Life Sciences |
Principal Investigator |
島村 道夫 Mitsubishi Kagaku Institute of Life Sciences, 研究推進センター, 副主任研究員 (70399682)
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Keywords | 免疫制御 / サイトカイン / NKT細胞 / アレルギー / 自己免疫病 |
Research Abstract |
1.α-mannosyl化糖脂質によるVα19NKT細胞の特異的活性化 昨年度に引き続いて種々のバクテリア産生および合成α-mannosyl化糖脂質によるVα19NKT細胞の活性化を検討した。その結果、現在までに検討した物質の中でCandida albicansに存在するcholesterol 6-acyl mannosideおよびα-ManCer誘導体でスフィンゴシン部位にフェニル基を導入した化合物(α-ManCer4Ph)が比較的サイトカイン産生誘導能の大きいことが判明した。 2.疾病モデルマウスにおけるVα19NKT細胞の機能 Vα19NKT細胞の免疫系調節機能をin vivoで証明するため、いくつかの免疫系疾病モデルマウスの病態進行に対するinvariant Vα19-Jα33 TCRトランスジーン(Tg)の導入によるVα19NKT細胞過剰発生の効果を検討した。その結果Tg導入マウスでは、臓器特異的自己免疫性I型糖尿病モデル(NODマウス)、IV型アレルギー遅延型過敏症(DTH)病態モデル(ヒツジ赤血球投与で感作)、I型アレルギーモデル(ポリクローナルな免疫系賦活剤ヤギ抗マウスIgD抗血清あるいは卵白アルブミンによる感作)のいずれにおいても野生型マウスと比較して病態抑制効果が認められた。これは野生型マウスに予めTgマウスから調製したVα19NKT細胞を養子移入したときも同様に観察された。 以上の結果からVα19NKT細胞の調節機能によりTh1/Th2いずれの過剰により増悪する疾病モデルにおいても免疫系ホメオスタシスが保たれ、病態進行が抑制されることが強く示唆された。
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Research Products
(1 results)