2008 Fiscal Year Annual Research Report
球状蛋白質のフォールディング自由エネルギー地形と中間体構造アンサンブルの探索
Project/Area Number |
20570153
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
槙 亙介 Nagoya University, 大学院・理学研究科, 准教授 (30361570)
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Keywords | 蛋白質 / フォールディング / 連続フロー法 / スタフィロコッカル・ヌクレアーゼ / エネルギー地形 / トリプトファン変異体 |
Research Abstract |
研究の目的 本研究計画は、蛋白質のフォールディングの物理化学的機構を解明し、特に中間体の役割を明らかにすることを目標としている。モデル蛋白質スタフィロコッカル・ヌクレアーゼ(SNase)について、フォールディングの速度論や安定性を詳細に検討し、そのフォールディング機構を定量的に明らかにする。 研究内容 1.連続フロー法とストップト・フロー法との観測時間領域の補間:フォールディング初期からの構造形成を観測するために、連続フロー法とストップト・フロー法とを用いる。これまで、連続フロー法とストップト・フロー法とで観測時間領域にギャップがあり、反応開始後0.7ミリ秒から5ミリ秒近辺の時間領域についての観測ができなかった。新たにフローセルの断面積を従来の四倍とした連続フロー装置を作成し、反応開始後0.5ミリ秒から3ミリ秒までの時間域を観測することが可能になった。 2.SNase単一トリプトファン(single-Trp)変異体の作成と特徴付け:SNaseのsingle-Trp変異体として、V66W/W140H(W66)、F34W/W140H(W34)変異体を作成し、その安定性とフォールディング速度論とを調べた。どちらの変異体も穏和な変性条件下で平衡論的中間体を蓄積した。さらに連続フロー法とストップト・フロー法とを組み合わせてフォールディング初期から天然状態までの速度論を観測し、フォールディング初期中間体が平衡論的中間体に対応することを示唆する結果が得られた。 3.蛍光ラベル変異体の作成と特徴付け:2.で作成、特徴付けを行ったW34、W66変異体にシステインを導入したsingle-Trp/Cys変異体を作成した。また、蛍光共鳴エネルギー移動のドナーとしてトリプトファンを用い、アクセプターとしてCysにラベルしたTNBを用いることにした。TNBのラベル反応条件を検討した。
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Research Products
(1 results)