2010 Fiscal Year Annual Research Report
セントロメア構築の基盤をなすヒストンの脱アセチル化
Project/Area Number |
20570169
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Research Institution | National Institute of Genetics |
Principal Investigator |
山尾 文明 国立遺伝学研究所, 分子遺伝研究系, 教授 (10158074)
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Keywords | 遺伝学 / 遺伝子 / 核酸 / タンパク質 |
Research Abstract |
分裂酵母のDNA複製因子であるMcl1蛋白質が、セントロメアのキネトコア、ヘテロクロマチンの両方の領域で、その特異構造の維持に必須であること、この因子の欠損により、キネトコア領域へのSpCENP-Aのローディングが顕著に欠損していること、Mcl1がDNA複製装置の因子であること、その欠損によりアセチル化H3、H4が蓄積するというこれまでに見いだした観察を統合的に考えて、複製時におけるヌクレオソームの再構成ないしは分配、及び新規ピストンの取り込みが脱アセチル化反応で制御され、DNA複製とカップルして統御されているというモデルを考えた 類似した表現型を示すセントロメア機能に関わるタンパク質群(Mis16、Mis18、Hst2、Hst4)の変異との遺伝学的効果を検定したが、顕著な効果を観察できなかった 複製装置の中でMcl1が機能していると考えられるので、複製装置の如何なるタンパク質と相互関係を有するかを決めるためにMcl1タンパク質と複合体として免疫的に共沈してくるタンパク質群を検証したところ、MCMヘリカーゼタンパク質群、GINS複合体タンパク質群、CENP-Bタンパク質が同定した.そこでこれらのタンパク質の条件欠損株、過剰生産株を用いてMcl1変異の表現型を抑制、亢進を指標に検討した.また上記タンパク質におけるMcl1変異に対する特異的抑制変異を検索した。これは現在も続行中であるが、顕著な効果を今のところ見いだせていない
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Research Products
(1 results)