2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20570181
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
久本 直毅 Nagoya University, 理学研究科, 准教授 (80283456)
|
Keywords | C. elegans / JNK / RNAi |
Research Abstract |
JNK型MAPキナーゼカスケードは種を越えて保存されたシグナル伝達経路であり、ストレス応答やアポトーシスなどさまざまな生命現象に関与することが明らかになっている。しかし、その上下流および周辺因子については不明の部分が多い。本研究は、線虫をモデル動物として、JNKカスケードの上下流および周辺因子をゲノムワイドかつ詳細に解析することにより、その全貌を明らかにすることを目的とする。本年度は、線虫JNKカスケードのひとつであるKGB-1カスケードの上下流および周辺で機能する因子の探索を行った。まず、酵母ツーハイブリッド法により、MAPKKであるMEK-1と結合する因子としてアダプター蛋白質SHCを同定した。さらに、SHC-1がスカフォールド蛋白質として機能することにより、KGB-1カスケードにおけるシグナル伝達に必須であることを見出し、これを論文として報告した。また、このカスケードの新たな因子をさらに同定するために、網羅的RNAiによるKGB-1カスケードの周辺因子のスクリーニングを行った。具体的には、KGB-1カスケード上の因子の変異はvhp-1欠損変異に起因する致死性を抑圧する、という遺伝学的関係を利用して、RNAiライブラリーを用いて線虫のほぼ全遺伝子について網羅的にスクリーニングを行った。その結果、新規チロシンキナーゼや複数の転写調節因子がKGB-1カスケードの因子の候補として同定することができた。
|
Research Products
(1 results)