2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20570189
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Research Institution | Kyorin University |
Principal Investigator |
今泉 美佳 Kyorin University, 医学部, 准教授 (40201941)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
青柳 共太 杏林大学, 医学部, 助教 (50453527)
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Keywords | インスリン / 開口放出 / 糖尿病 / 全反射顕微鏡 / 細胞内トラフィック |
Research Abstract |
1. 前年度に確立した全反射蛍光(TIRF)顕微鏡システムに共焦点レーザー蛍光(Confocal)顕微鏡システムを合体させたTIRF-Confocal-Hybrid顕微鏡システム法を用いて、今年度はインスリン分泌への関与が示唆されている分子の欠損マウス(Galphao, Myosin Va)から調製した膵β細胞内インスリン顆粒動態の可視化解析を行った。いずれのβ細胞でも選択的に開口放出過程異常が確認されたため、現在解析を進めている。 2. TIRF-Confocal-Hybrid顕微鏡システム法を他のグルコース応答性分泌細胞に応用する試みとして、腸内分泌細胞株STC-1細胞内のGLP-1顆粒動態の可視化解析を行った。Venusを融合したhuman growth hormone (hGH-Venus)をSTC-1細胞に発現させることでGLP-1顆粒を特異的に標識し解析したところ、GLP-1顆粒の一部は、予め形質膜にドッキングしており(previously docked granules)、高グルコース刺激を行うと、GLP-1顆粒開口放出が2相性に観察された。すなわち、第1相ではpreviously docked granulesと細胞内部から供給されて形質膜上に短時間ドッキングした顆粒(newcomers)からのフユージョンが見られ、その後の第2相ではnewcomersからのフユージョンが観察された。膵β細胞でも高グルコース刺激により、2つのタイプの顆粒(previously docked granulesとnewcomers)から2相性の開口放出が観察されることから、2つのタイプの顆粒が担う2相性開口放出は内分泌細胞におけるグルコース応答性ホルモン分泌に共通のメカニズムであることが示唆された。
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