2010 Fiscal Year Annual Research Report
耐熱進化時に発現する新規クオラムセンシング機構の解析
Project/Area Number |
20570225
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Research Institution | Toho University |
Principal Investigator |
岸本 利彦 東邦大学, 理学部, 准教授 (90339200)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡邉 総一郎 東邦大学, 理学部, 准教授 (10287550)
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Keywords | 大腸菌 / 耐熱進化 / クオラムセンシング / 相互作用 |
Research Abstract |
1. クオルモンの高感度高精度精製・構造解析 45℃適応大腸菌の培養液に含まれる相互作用分子の高感度検出系を構築し、昨年度までの約8倍高感度な検出系の構築に成功した。この検出系を用い、大量培養した45℃適応過程大腸菌の培養上澄みより、弱い疎水相互作用をもつゲル濾過カラムクロマトグラフィーとGPC(Gel Permeation Chromatography)の2段階精製により、単一成分の相互作用分子の精製に成功した。NMR解析により、相互作用分子は乳酸であることを確認した。 2. クオルモンの機能解析 45℃適応大腸菌に乳酸を作用させ、その濃度依存性を解析し、濃度依存的に相互作用が増加してゆくこと、それ以上の濃度では増殖阻害に転じることを確認し、乳酸が目的とする相互作用候補分子として妥当なものであることを確認した。 3. クオラムセンシングの生理学的意義の解析 高温環境で相互作用する大腸菌は形態的・生理的にヘテロな表現型を示すが、上澄み無しの培養では、FACS解析で確認される2つの細胞集団間で経時的な増殖特性が変化し互いに相互抑制的な増殖を示すが、上澄み添加培養では2つの集団は独立に増殖することが確認された。このことは、相互作用がヘテロな集団が協調的な増殖を制御し、細胞集団の適応・進化を促進していることが示唆された。 本研究の成果として発表された論文の内容が4件の新聞発表として報道された。
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Research Products
(15 results)
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[Journal Article] Transition from positive to neutral in mutation fixation along with continuing rising fitness in thermal adaptive evolution2010
Author(s)
T.Kishimoto, L.Iijima, M.Tatsumi, N.Ono, A.Oyake, T.Hashimoto, M.Matsuo, Me Okubo, S.Suzuki, K Mori, A.Kashiwagi, C.Furusawa, Bei-Wen Ying, T.Yomo
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Journal Title
Peer Reviewed
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