2010 Fiscal Year Annual Research Report
他殖性アカクローバー染色体地図のインティグレーション
Project/Area Number |
20580006
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
近江戸 伸子 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 教授 (30343263)
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Keywords | アカクローバ / 染色体地図 / 遺伝子地図 / FISH / マメ科植物 |
Research Abstract |
高密度連鎖地図で用いられている両親系統のHR、R130、NS10、H17L、Violetta、M366系統(2n=14)を用い、ジェノタイプ比較を行った。HR、R130は高精細遺伝的連鎖地図作成親、NS10、H17Lはコンセンサス地図作成親、Violetta、M366はスイスマッピング集団後代である。H20年度に用いたBACクローンについて、染色体レベルでの転座の有無について検討した。体細胞分裂前中期染色体上に、26S rDNAおよびペリセントロメア特異的クローンをプローブとしたマルチカラーFISHを行った。系統間のrDNAの多型性については、以下の通りである。各系統共通して第1、第7染色体に26S rDNA座が検出された。そのうちHR系統では第6染色体にヘテロ性が検出され、M366では第1染色体にのみ26S rDNA座が検出された。ペリセントロメア特異的クローンおよびBACクローンはNS10、およびHRで同じ位置に座乗した。また、ミヤコグサTACクローンをFISHによってアカクローバHRの染色体上に位置付けた。ミヤコグサ第5染色体に位置するTM0048 (LG5)は、アカクローバ第3染色体長腕介在部に検出され、染色体レベルでの比較マッピングに、マメ科共通マーカーとしてミヤコグサのTACクローンが使用可能であることが証明された。 26S rDNAにハプロタイプが認められたにも関わらず、ヘテロな領域について遺伝的連鎖地図上に連鎖解析の歪みは表れなかった。26S rDNA座のヘテロ性は減数分裂の対合に影響を及ぼさないと考えられる。また、7連鎖群に相当するBACクローンは、各系統の染色体上で同じ位置に座乗した。これにより、アカクローバの系統間で染色体の相互転座は起きていないと考えられる。 本研究で完成したアカクローバの定量的染色体地図は、他殖性植物で初の完全染色体地図である。
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Research Products
(2 results)
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[Journal Article] Sequence Analysis of the Genome of an Oil-Bearing Tree, Jatropha curcas L.2010
Author(s)
Sato S, Hirakawa H, Isobe S, Fukai E, Watanabe A, Kato M, Kawashima K, Minami C, Muraki A, Nakazaki N, Takahashi C, Nakayama S, Kishida Y, Kohara M, Yamada M, Tsuruoka H, Sasamoto S, Tabata S, Aizu T, Toyoda A, Shin-I T, Minakuchi Y, Kohara Y, Fujiyama A, Tsuchimoto S, Kajiyama S, Makigano E, Ohmido N, Shibagaki N, Cartagena JA, Wada N, Kohinata T, Atefeh A, Yuasa S, Matsunaga S, Fukui K.
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Journal Title
Peer Reviewed