2010 Fiscal Year Annual Research Report
ウンカ耐虫性遺伝子に関するイネの国際判別近似同質遺伝子系統の開発と利用
Project/Area Number |
20580007
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
安井 秀 九州大学, 大学院・農学研究院, 准教授 (70220142)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松村 正哉 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構, 九州沖縄農業研究センター, チーム長 (00370619)
山田 直隆 九州大学, 大学院・農学研究院, 助教 (20304769)
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Keywords | 国際判別系統 / 耐虫性遺伝子 / イネ / ウンカ / 近似同質遺伝子系統(NIL) |
Research Abstract |
研究期間中の具体的な到達目標は,(1)ウンカ類に対する抵抗性遺伝子に関する国際判別NIL群の開発であり,これらを利用して,(2)東アジアウンカ地域個体群のウンカ抵抗性遺伝子に対する加害性の評価と,(3)ウンカ吸汁抑制化合物の特定を目指した 平成22年度には,以下の研究成果を挙げた。 1.国際判別NIL群の育成(安井):海外共同研究者(Dr.D.S.Brar,IRRI,フィリピン) ウンカ類に対する抵抗性遺伝子に関する国際判別NIL群の開発については,IR24とトビイロウンカ耐虫性を保有するインド型水稲品種5品種のB_2F_1植物に,IR24を戻し交雑してB_3F_1ならびにB_4F_1種子を取得し,DNAマーカー選抜により国際判別NIL群の候補個体を育成した.また,T65を遺伝的背景とするBPH25とBPH26(bph20(t)とBph21(t)より改名)に関するNIL群を育成して公表した 2.ウンカ個体群の加害性評価(安井・松村):海外共同研究者(Dr.D.V.Thanh, Plant Protection Research Institute-PPRI, Vietnam, Dr.F.Horgan, IRRI, Philippines) アジア地域トビイロウンカ個体群のトビイロウンカ抵抗性遺伝子に対するモニタリングについては,トビイロウンカ抵抗性遺伝子BPH25とBPH26に関する国際判別NIL群(B6Fn世代:T65を遺伝的背景)を供試し,個体別抗生作用検定法によりアジア地域トビイロウンカ個体群の国際判別NILに対する加害性を2年間に渡って検証した.その結果,最も強い加害性を有するメコンデルタ採集BPH個体群では,トビイロウンカ抵抗性遺伝子BPH25とBPH26の集積系統に対する加害性を有する個体が存在した 3.吸汁抑制化合物の特定(安井・山田): トビイロウンカ吸汁抑制化合物の特定には至らなかった
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Research Products
(4 results)