2008 Fiscal Year Annual Research Report
医科学的エビデンスに基づいた都市緑地の新しい評価基準と都市公園療法の提案
Project/Area Number |
20580021
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
岩崎 寛 Chiba University, 園芸学研究科, 准教授 (70316040)
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Keywords | エビデンス / 都市緑地 / 都市公園療法 / 健康 / 医科学的 |
Research Abstract |
1.都市緑地における人の生理、心理に対する効果を基にした新しい評価基準の確立、初年度は都市緑地のフィールドを対象とし、これまで行われてきた生理的指標(唾液アミラーゼ、血圧、脈拍)などに加え、デジタルホルダーを用い、都市緑地の形態や量による違いを比較検討した。また、心理的指標としてもSD法やPOMSといった評価手法を取り入れ、評価した。実験はJR大崎駅前にある都市緑地において、3つの異なる緑地形態(広場型、森林型、中庭型)と緑地のない対照区の4カ所を対象として実施した。その結果、同じ都市緑地でも緑地形態によって、人の心理、生理効果が異なることがわかった。対照区と比較すると、その緑地形態でもストレス緩和効果があることがわかったが、生理、精神的なストレス緩和効果は緑地のタイプで異なっていた。森林型で最も効果があり、広場型のような利用者の入れ替わりの激しいタイプではストレス緩和効果が低いことがわかった。また、中庭の様な閉鎖空間では長時間滞在することにより、その効果が高いことなどが示唆された。 2.都市緑地を用いた健康作りプログラムの構築、都市近郊緑地である千葉県立船橋県民の森において、地域住民を対象とした健康作りプログラムを実施した。2008年秋に実施し、緑地内のウォーキングやストレッチなどを行い、実施前と実施後での体力、生理指標、心理指標の変化を調べた。その結果、9割の参加者において実施前よりも実施後の方が各指標とも良い結果が見られたことから、今回企画したプログラムが健康作りプログラムとして有用であると考えられた。
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Research Products
(4 results)