2010 Fiscal Year Annual Research Report
ナシにおける染色体識別と染色体上における有用遺伝子の可視化
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20580035
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
山本 雅史 鹿児島大学, 農学部, 准教授 (00305161)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 俊哉 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構, 果樹研究所, 研究チーム長 (60355360)
高田 教臣 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構, 果樹研究所, 主任研究員 (50355369)
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Keywords | ナシ / 染色体 / 蛍光染色 / CMA / DAPI / rDNA / FISH / レトロトランスポゾン |
Research Abstract |
本年度は、以下の項目について研究を実施した。その概要は以下の通りである。 様々なナシの種(Pyrus spp.)を用いて染色体上のCMA+/DAPI-領域め位置・数に関する種間差異を検討した結果、何れも4か所の端部に存在することを確認することができた。このことから、CMA/DAPIバンドパターンの面からはナシ植物の染色体構成の均一性は高かった。 数種のナシ(Pyrus spp.)を用いて、染色体上の185-5.8S-25SrDNAの位置とCMA+/DAPI-バンドとの関係を検討したところ、6か所中4か所の45SrDNAの位置はCMA+/IIAPI-に対応した。CMA+/DAPI-バンドはDNA塩基のGCが多くATが少ない領域であることがわかっているので、185-5.8S-25SrDNAの位置は染色体上のGCに富む場所であることが解明できた。 さらに、ナシ染色体上での5SrDNAの位置の決定も行った。5SrDNAは2か所で確認できた。複数の遺伝子を同時に検出できるマルチカラーFISH(蛍光in situハイブリダイゼーション)を実施した結果、18S-5.8S-25SrDNAと5SrDNAはそれぞれ別の染色体上に位置することを確認した。この結果はリンゴの結果と完全には一致しなかったが、非常に類似しており、両者の染色体構成の近似性を示すものと判断できた。 また、FISHによってナシに存在するCopia型レトロトランスポゾン遺伝子は、ナシ染色体上で集中して存在するのではなく、各染色体に散在することを可視化することができた。
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Research Products
(3 results)
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[Journal Article] Fluorescent staining and fluorescence in situ hybridization of rDNA of chromosomes in pear (Pyrus spp.)2012
Author(s)
Yamamoto, M., Takada, N., Yamamoto, T., Terakami, S., Shigeta, N., Kubo, T., Tominaga, S.
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Journal Title
Journal of the Japanese Society for Horticultural Science
Volume: 81
Pages: 35-40
Peer Reviewed
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[Journal Article] Molecular characterization of novel Tyl-copia-like retrotransposons in pear (Pyrus pyrifolia)2011
Author(s)
Kim, H., Yamamoto, M., Hosaka, F., Terakami, S., Nishitani, C., Sawamura, Y., Yamane, H., Wu, J., Matsumoto, T., Matsuyama, T., Yamamoto, T
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Journal Title
Tree Genetics & Genomes
Volume: 7
Pages: 845-856
Peer Reviewed
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