2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20580036
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
渡部 由香 Kagoshima University, 農学部, 准教授 (70244267)
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Keywords | 園芸学 / 農林水産物 |
Research Abstract |
1)青色花の存在しないシクラメンを用い花色の青色化を目ざした.鹿毛真耕園(福岡県)から提供を受けた`KNパープル'鉢苗について底面より100倍〜2000倍のモリブデン酸アンモニウムを与えたところ500倍溶液で花弁が青色化した.100倍,200倍溶液では生育障害が見られた.また1000倍〜2000倍の濃度では青色化が見られなかった.青色化の効果はモリブデン溶液を与えた後2週間程度で最も効果が表れ,その後の花色は品種本来の色に戻ったため,モリブデン溶液は継続的に与える必要があると思われた. 2)様々な花き園芸作物について,Moによる花色の青色化が可能か否かを「既存のものと花色の異なる花を咲かせる植物の製造法.渡部由香・宮内信文.特許第3831335号.2006.7.21.」に述べた花弁の青色化チェック法に基づいて花の種類および品種別に可能性を検証した,ストック,トルロギキョウで効果が認められた. 3)シクラメン花弁中含まれるMoによって安定した青色を発色するアントシアニンはデルフィニジン3,5ジグルコシドであった.また,これまで報告のないペチュニジン3,5ジグルコシドが含まれる花弁も見出され,これについてもMoにより青色化が生じる色素であると考えられた.水溶液中のMoの濃度と青色化の関係やMoによるアントシアニンの安定性については,アントシアニンの退色を生じさせないために,高濃度のアントシアニン溶液を使う必要があることが分かった.
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Research Products
(1 results)