2010 Fiscal Year Annual Research Report
キウイフルーツ等マタタビ属果実優良品種開発を目指した基礎研究
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20580040
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Research Institution | Komazawa Women's Junior College |
Principal Investigator |
西山 一朗 駒沢女子大学, 人間健康学部・健康栄養学科, 教授 (10183899)
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Keywords | キウイフルーツ / マタタビ属 / ビタミンC / カロテノイド / クロロフィル / アクチニジン / ポリフェノール / 簡易測定法 |
Research Abstract |
マタタビ属果実成分の簡易迅速測定法を開発することを目的とした実験を行い、以下の結果を得た。 1.HPLC法によってアスコルビン酸を測定するときの条件を検討し、1検体当たり2.5分間で測定が終了する実験系を確立した。この実験系はイソクラティック溶出法であるため、複数の試料の測定を連続で行うことが可能である。 2.HPLC法によって、ルテイン、β-カロテン、クロロフィルaおよびb等の色素を14分間で同時分析できる実験系を確立した。 3.プレートリーダーを用いて、総ポリフェノール含量ならびにラジカル消去能の迅速測定を試行した。その結果、通常の測定法と相関のある結果が得られた。しかし、実験結果の再現性が不十分であったため、今後の改善が必要だと考えられた。 4.アクチニジンの簡易迅速測定は、当初の計画ではHPLC法によって行う予定であったが、期待したほどの測定時間の短縮が実現できなかった。そこで、コンパクトスラブゲルを用いたSDS-電気泳動法による測定に変更した。泳動後の染色も短時間で可能な装置に切り替え、20検体のアクチニジン濃度を1.5時間程度で測定できる方法を確立した。一方アクチニジン活性の測定は、人工基質Bz-Phe-Val-Arg-pNAを用い、生じたp-ニトロアニリンの濃度をプレートリーダーで測定することにより、迅速に行うことが可能となった。この測定法では、90検体のアクチニジン活性を30分間で測定することが可能であった。 以上の簡易迅速測定法は、キウイフルーツ等マタタビ属果実の優良品種選抜のためのスクリーニングの目的で、有効に利用できるものと考えられる。
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