2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20580046
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
西口 正通 愛媛大学, 農学部, 教授 (40343313)
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Keywords | RNAサイレンシング / 遺伝子サイレンシング / ウイルス / 接ぎ木 / バイオテクノロジー |
Research Abstract |
サツマイモ斑紋モザイクウイルスの外被タンパク質導遺伝子(SPFMV-CP)の5'末端200/400塩基を導入したNicotiana benthamianaのサイレンシング系統をSPFMC-CP全長を導入した非サイレンシング(過剰発現)系統に接ぎ木した場合、非サイレンシング系統の穂木においては、全CP領域がサイレンシングされた。また同様に3'末端側400が標的になった系統を台木に上記の系統を穂木に用いた場合、台木と同じ標的領域をもつサイレンシングが穂木に誘導された。穂木におけるDNAのシトシン塩基のメチル化は、いすれの場合もサイレンシングの標的領域には誘導されないことが判明したが、このことは接ぎ木でなく、両者の交配においても起こるか検討した。その結果、交配の場合はメチル化が新たな標的領域に誘導されることが明らかになった。このことは接ぎ木では台木に由来するRNAシグナルが細胞質から核に移行する必要があるのに対し、交配では両者が同じ核に存在し、RNAを介したDNAのメチル化は容易に誘導されるというモデルが考えられた。タバモウイルスの増殖に必要な遺伝子TOM1及びTOM3の両方がサイレンシングされた系統を台木に、非形質転換体のタバコを穂木に接ぎ木した植物について、穂木由来の切取り葉にトバモウイルスを接種したとこを高度の抵抗性を示した。また、この穂木においても台木におけると同様に、RNAサイレンシングの目印となるsiRNAが検出できた。このことは、穂木の非形質転換体においてサイレンシングが誘導され、ウイルスが増殖できなくなったことを示す。
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Research Products
(6 results)