2008 Fiscal Year Annual Research Report
2成分性膜孔形成毒素ー血球崩壊機構の全貌解明と標的特異的毒素分子設計への応用ー
Project/Area Number |
20580069
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
金子 淳 Tohoku University, 大学院・農学研究科, 准教授 (30221188)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
神尾 好是 東北大学, 健康栄養学科, 教授 (00109175)
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Keywords | Staphylococous aureus / 二成合性毒素 / 病原性 / 標的細胞 / 応答 |
Research Abstract |
(1) 標的細胞上の初発成分のレセプターの向定 : γヘモリジンの初発性分であるLukFおよびロイコシジンの初発性分であるLukSにGSTタグをつけた各毒素成分を作成し、それぞれの標的細胞の脂質ラフト画分からGHT融合毒素成分と相互作用する因子を探索中である。 (2) 膜孔βバレル形成に必須な構造の解析 : LukFの立体構造から想定される各種のミュータントを作成し、Hlg2と共に膜孔形成する能力を解析中である。〔主に研究分担者が行なっている〕 (3) 白血球系細胞の崩壊機構と組織の壊死の関係 : PVLのLukS-PVの[RRTT^<246>]Tのリン酸化部位をつぶした変異体およびロイコシジンのLukSとPVLのLukS-PVのキメラタンパク質を作成した。現在これらのミュータントの白血球崩壊、およびウサギ皮膚炎症応答モデルでの活性を検討中である。 (4) CA-MRSAにおけるPVLの水平伝播に関与するPVL保有ファージの解析 : 代表研究者らが見いだした2種類のPVL保有ファージφPVLとφSLTの類縁ファージの日本で1970-80年代に分離された高病原性市中獲得性MRSA(CA-MRSA)における分布を解析した(Maら、J. Clinic. Microbiol)。 (5) 二成分性毒素と自然免疫毛糸の関連の解析 : マウスは感染症モデルとして多用されるが、ロイコシジンはマウス白血球を崩壊しない。そこでロイコシジンの白血球崩壊以外の免疫系かく乱作用について探索した結果、LukFが自然免疫を担う樹状細胞の活性化作用を有することを見いだした(Indenら、Micmbes Infect)。
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Research Products
(3 results)