2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20580070
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
大坪 嘉行 東北大学, 大学院・生命科学研究科, 助教 (40342761)
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Keywords | 土壌細菌 / カタボライト調節 / PCB分解菌 |
Research Abstract |
カタボライト調節にBphPが関与するかどうかを明らかにするための実験系を構築した。BphPとBphQの両方が発現すると宿主に悪影響を与えることが考えられることから、BphPおよびBphQについてその発現をそれぞれアラビノースおよびIPTGで発現調節可能な株を、KKS102株由来のbphPQ破壊株およびPseudomonas putida KT2440株をもとに作製した。KT2440株を用いた解析よりBphQによるpEプロモーターの活性化にはBphPが必要であるごとが明らかとなり、これまで不明であったBphPの機能について、BphQを活性化能を有することが明らかとなった。またKKS102株を用いた解析により、BphPのC末端割にある推定カイネースドメインを発現させると、抑制炭素源の有無によらずpEプロモーター活性が向上することが明らかとなるとともに、BphPが存在しなくともBphQ依存的なpE活性が見られることから、BphP以外にもBphQ活性化因子がKKS102株に存在するとの仮説が支持された。 また、全ゲノム情報を活用してカタボライト調節について解明するため、Roche社の454FLXシーケンサーを用いておよそ190Mbのリードデータを得て、アッセンブリングを行いKKS102株のドラフトゲノム配列を得な。また得られた配列かち、カタボライト調節に関与することが推察されるいくつかの遺伝子を見いだし、ごれらの遺伝子の高発現がpEプロモーターのカタボライト調節に関与するかどうかについて検討を行った。その結果、タンパク質のアセチル化/脱アセチル化に関与すると推定される遺伝子を高発現した場合に、pEプロモーター活性が変動することを伺わせるデータが得られ、カタボライト調節にBphQのアセチル化が関与する可能性が推察されたBphPがBphQをリン酸化するかどうかについてin vitroでの解析を行うため、BphPの推定カイネースドメインおよびBphQについてC末端にHisタグを付加したものを大腸菌で高発現し、精製を行った。
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