2008 Fiscal Year Annual Research Report
抗イモチ病用カスガマイシンの大腸菌による発酵生産と新規ハイブリッド抗生物質の創製
Project/Area Number |
20580081
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Research Institution | Akita Prefectural University |
Principal Investigator |
小嶋 郁夫 Akita Prefectural University, 生物資源科学部, 教授 (90315581)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上松 仁 秋田工業高等専門学校, 物質工学科, 教授 (20435407)
春日 和 秋田県立大学, 生物資源科学部, 助教 (40315594)
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Keywords | 抗生物質生産 / 代謝工学 |
Research Abstract |
放線菌Streptomyces kasugaensisが生産するイネいもち病用抗生物質カスガマイシン(KSM)の生合成(kas)遺伝子群を再構成し,放線菌・大腸菌でKSM生産を導くことを目標に最少KSM生合成遺伝子(MKB)カセットを構築した。 kas遺伝子群の7種の転写単位遺伝子(群)を転写活性化因子KasTによらずに放線菌・大腸菌で恒常的に発現させるため,放線菌・大腸菌で発現可能なTn5のネオマイシン耐性遺伝子(neo)プロモーターに,PCR増幅した7種のkas遺伝子(群)を連結した。7種の増幅断片の両端に付加した制限酵素部位を用いて,転写方向を同一にして直列に連結させて,Xbalで切り出し可能な18kbのMKBカセットを構築した。 本カセットを放線菌染色体組込み型ベクターpTYM19のXbal部位に挿入し,放線菌Streptomyces lividansに導入した形質転換体はS.kasugaensisに匹敵するKSM生産を行った。しかし,長時間の培養でカセット内の一部が欠失した。一方,MKBカセットを大腸菌用の自律増殖型の高コピーないし低コピーベクター(pUC19,pSTV28)のXbal部位にそれぞれ挿入して大腸菌JM109に導入した。大腸菌はKSM前駆物質のmyo-イノシトール(MI)を生合成しないため,これら導入株をMl添加の培養培地にて,種々の条件で検討したがKSM生産は見られなかった。そこで,放線菌Streptomyces avermitilisよりMl同化系に必須なMl-1リン酸シンターゼ遺伝子ino1をクローン化してneoプロモーターに連結したino1発現カセットを,MKBカセットと共にJM109株に導入したが,これらの導入株においてもKSM生産は見られなかった。 このように,今回構築したMKBカセットは異種放線菌では有意にKSM生産を導くことが判った。
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