2009 Fiscal Year Annual Research Report
枯草菌の転写因子DegUによるポリグルタミン酸の生産制御に関する研究
Project/Area Number |
20580084
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
小倉 光雄 Tokai University, 海洋研究所, 教授 (80204163)
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Keywords | 発現制御 / 微生物 / 遺伝子 / DegU / PGA / 2成分制御系 |
Research Abstract |
γポリグルタミン酸合成酵素をコードするpgsBのCampbell型lacZ fusionを作製し、多コピーdegQと野生型swrAを導入した実験室株で発現を確認した。HisタグDegUを用いたDNA結合実験で、DegUはpgsBプロモーターの-35領域のすぐ上流に特異的に結合した。転写開始点より上流-44から-39塩基を取り除くと、DegUのpgsBへの結合とpgsB-lacZ発現がなくなったので、DegUはpgsBの活性化因子である事が判明した。従って、pgsB発現を理解するためには、DegU自身の発現制御を理解する事が重要である。DegUはDegU-Pで活性化されることが最近明らかにされているので、degU制御領域のどこにDegU-Pが結合するのかを調べた。その結果、転写開始点上流-39から-56塩基のdirect repeatにDegU-Pが結合し転写を活性化することが分かった。degU-lacZの発現解析とDegU抗体を用いたタンパク量の測定から、DegU-Pが選択的に分解されている可能性が示唆された。DegU-P分解に関わるプロテアーゼを特定するため、内因性プロテアーゼ遺伝子破壊株におけるDegUタンパク量を測定し、ClpCPを見いだした。クロラムフェニコール添加により、タンパク合成を停止させると、DegUタンパクは1時間でほぼ分解されたが、clpP, clpC破壊株では安定であった。さらに、DegUのリン酸化部位を別のアミノ酸に置換した株では、DegUタンパクは安定化されたので、DegU-Pが選択的に分解されていることが強く示唆された。
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Research Products
(4 results)