2009 Fiscal Year Annual Research Report
コリネバクテリウム グルタミカムの新規なストレス応答機構
Project/Area Number |
20580085
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Research Institution | Tokyo Denki University |
Principal Investigator |
中松 亘 Tokyo Denki University, 工学部, 教授 (40339065)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川崎 寿 東京電機大学, 工学部, 教授 (90349788)
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Keywords | コリネバクテリウム / ストレス応答 / アミノ酸発酵 / 機能未知遺伝子 |
Research Abstract |
本研究のターゲットとなっているコリネバクテリウムグルタミカム(Corynebacterium glutamicum)がグルタミン酸を過剰生産する条件で発現量が増加する遺伝子,計7種のうち今年度はNCgl2944,NCgl2945,NCgl2946の3種を主な対象とした。その理由は、発現量の増加が最も著しいこと、これら3種の遺伝子はそれぞれ51,52,56アミノ酸残基より構成される機能未知の低分子量ペプチドをコードすると推定される興味深い遺伝子であること、これら3種のペプチドは相同性が高いことである。 昨年度報告したように、当該領域を抗生物質耐性遺伝子に置換した遺伝子破壊株は最少培地での生育が著しく低下した。この生育の低下は当該領域をlacプロモーター下流に連結したプラスミドを染色体上のNCgl2944-NCgl2946領域を薬剤耐性遺伝子に置換したC.glutamicumに導入したところ、部分的ではあるものの相補が観察された。またNCgl2944,NCgl2945,NCgl2946がコードするタンパク質は相同性が非常に高いことから、3種の遺伝子のうちNCgl2946単独でも相補が可能かどうかを調べたところ、NCgl2946単独でもNCgl2944-NCgl2946領域を導入した場合とほぼ同程度の相補が認められた。そこで、ターゲット遺伝子がタンパク質をコードすることで機能しているか否かについて、NCgl2946がコードするタンパク質の翻訳開始コドンを改変した遺伝子、開始コドン直後に終止コドンを持つよう改変した遺伝子、開始コドン直後にヌクレオチドを挿入しフレームシフトを起こすよう改変した遺伝子を作製した。
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