2009 Fiscal Year Annual Research Report
嫌気性細菌で発見された未知の酸素代謝機構と酸素毒性防御機構の解明
Project/Area Number |
20580086
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture |
Principal Investigator |
川崎 信治 Tokyo University of Agriculture, 応用生物科学部, 准教授 (50339090)
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Keywords | 嫌気性細菌 / 酸化ストレス / 酸素 / 活性酸素 / Clostridium / Bifidobacterium / 腸内細菌 / プロバイオティクス |
Research Abstract |
当初計画と初年度の実施概要、および成果 (1)嫌気性菌で発見された酸素代謝系酵素の機能解明 代表的な絶対嫌気性菌で、環境浄化やバイオマスエネルギー生産の主力菌であるクロストリジウム属細菌の酸素感受性機構の解明を目的として、優れた酸素応答機構・活性酸素分解系の存在を報告しました。20年度は、クロストリジウム属細菌で酸素誘導性タンパク質として新規に発見されたタンパク質群の機能解明を目的として、NRORオペロンの遺伝子群がコードするタンパク質Flavoprotein A2、Dsrの精製と機能解析を行った結果、RdやRprと共役して計5つの酵素が酸素と活性酸素を瞬時に消去する優秀な複合酵素反応を触媒することが判明し、Applied Environmental Microbiology誌に投稿、受理されました。21年度は本複合酵素系の中心的役割を担うNRORの結晶化と構造解析に成功し、国際誌に計2報を投稿し受理されました。 (2)嫌気性菌ビフィズス菌の酸素代謝機構の解明 ビフィズス菌はヒト腸内で有用な効用を発現するプロバイオティクスとして活躍しますが、酸素下で生育が阻害される弱点があります。20年度は、ビフィズス菌が酸素下で生育阻害物質である過酸化水素を生産する原因酵素の同定を目的として、B.bifidumから本酵素の精製と酵素反応解析に成功、Applied Environmental Microbiology誌に投稿し受理されました。21年度は前記とは異なる菌種から第二の原因酵素の精製に成功し、報告例のない酵素であることが判明しました(投稿準備中)。
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[Journal Article] Escherichia coli ferredoxin-NADP(+) reductase and oxygen-insensitive nitroreductase are capable of functioning as ferric reductase and of driving the Fenton reaction.2010
Author(s)
Takeda K, Sato J, Goto K, Fujita T, Watanabe T, Abo M, Yoshimura E, Nakagawa J, Abe A, Kawasaki S, Niimura Y.
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Journal Title
Peer Reviewed
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