2009 Fiscal Year Annual Research Report
脂肪細胞の過剰分化・肥大化を制御する転写因子FOXOの新規作用メカニズム
Project/Area Number |
20580095
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
坂本 和一 University of Tsukuba, 大学院・生命環境科学研究科, 准教授 (90235169)
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Keywords | FOXO / 脂肪細胞 / 肥大化 / ポリフェノール / 活性酸素 |
Research Abstract |
DMI法を用いて、マウス3T3-L1前駆脂肪細胞の分化を誘導し、活性酸素(H202)またはポリフェノール類(レスベラトロール、ブテイン、カテキン等)の刺激に応じた脂肪細胞の過分化・肥大化の生理的、生化学的変化を解析した。同時に転写因子FOXOの各サブタイプの発現、修飾、機能性の変化を解析した。分化した脂肪細胞は、脂肪滴蓄積(Oil-red染色/トリグリセリド量)、グルコース輸送(Glut4活性)、脂肪酸取込み(FATP活性)、脂肪合成(GPDH活性)、アディポカイン産生、各種分化マーカーの発現などにより解析した。特に、本年度はポリフェノールによる影響を解析した。 (1)ポリフェノールによる脂肪細胞の過分化・肥大化の解析 ・脂肪細胞の過分化および肥大化がポリフェノール(レスペラトロール、ブテイン、カテキン等)の濃度や作用時間に依存して顕著に抑制された。 (2)ポリフェノールによるFOXOサブタイプの発現・分解・修飾・局在の変化 ・ポリフェノール類の刺激により、FOXOサブタイプ(1および3a)の発現が、mRNAレベルおよびタンパク質レベルで抑制された。 ・ポリフェノール類の刺激により、FOXOサブタイプ(1)のタンパク質のリン酸化が増加し、転写因子活性が抑制された。 (3)ポリフェノールによる転写因子の活性・機能変化 ・ポリフェノール類の刺激により、FOXOおよびSREBP1cの転写因子活性が著しく抑制された。
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Research Products
(21 results)